価値観を“部分一致”させる

だが、男女で異なる価値観を持っていることなんて珍しくない。「優しさ観」がぴったり一致するパートナーを見つけるのは、結構ハードルが高い話だ。恋愛には妥協が必要だとも聞く。相手の価値観を立てることも大事になってくる……。

とは言え、無理に男性を立てて自分を殺していては、その時はよくても長いスパンでつきあっていく中で、いつか不満が大爆発してしまうだろう。結婚前提でおつきあいするなら、この先何年、何十年と「相手が望むように自分を合わせる」なんて、気が遠くなりそうな話だ。

優しさ観を「完全一致」させるのが難しいなら、「部分一致」を狙おう。

たとえばの話、彼は荷物を持ってくれなかったとしても、気を遣ってコーヒーをご馳走してくれるかもしれない。それもまた、優しさのかたち。相手は、自分が思い描いているのとは違ったタイミングで、違った優しさを発揮するのだということを理解し、受け入れるようにしたいもの。

そして、彼女はたとえLINEが大好きでも、彼に返信を強要しない、追い詰めないという譲歩ができる。相手はLINEをあまりしないのなら、こっちが3回を1回に減らしても「それくらいフツーだろう」って反応だろうけど、彼女的にはそれが思いやりなのだ。

ほとんどの人がスマホ依存、つながり依存気味だから、彼のペースに合わせて徐々に送信回数を減らしてみるのは、かなりオススメ。最初は指が落ち着かないかもしれないが、そのうち「常時つながっていなくても、意外と平気な自分」に変わってくる可能性もある。

そう、「完全一致」はできなくても「部分一致」を目指して相手に歩み寄ることはできるはず。参考になれば幸いだ。

女性の生きにくさをちょっぴり軽くするコラムニスト。医療従事者向けの情報サイトでメディカルコミュニケーターを勤めたのち、『OKGuide』にて読者のあらゆる疑問・お悩みを解消に導くガイド記事を提供している。今や絶滅寸前の女子短大卒。