KREVA 撮影:石阪大輔 KREVA 撮影:石阪大輔

人気HIPHOPアーティストKREVAが手がける「KREVAの新しい音楽劇」シリーズ。2011年に始まったこのステージは2014年に再演を果たし、今年3月に新作『最高はひとつじゃない2016 SAKURA』が上演される。

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『最高はひとつじゃない』は、KREVAの楽曲のみで構成された音楽劇。「今まで自分がつくってきた曲が他の人によって歌われたり、物語の中で流れたりすることで、新たな発見がありますね。自分にとっては新しいMVの連続、という感覚」と語るのは今作に出演し、音楽監督も務めるKREVAその人だ。

今回の目玉はなんといっても主演・内博貴とKREVA=“ウチクレバ”の組み合わせ。前作はまったく異なる3つの物語がオムニバスで展開されたが、今回は内の存在が軸となり、3つの章が有機的につながってゆくこととなる。「内くんと初めて会ったときは『ずいぶん強そうなイケメンだな』と思ったんですが(笑)、写真撮影を通じて打ち解けられて、だんだん“ウチクレバ”感が出てきました。内くんは今までラップをやったことがないと言っていたけど、『イチから挑戦する』って言ってくれたから、きっといいラップをしてくれるんじゃないかな」。

自身のライブとは異なり、ラップに馴染みが薄い演劇ファンも大勢観に来るが、KREVAに心配の色はない。「ストレートプレイとミュージカルの中間を埋められるのがラップじゃないかと思うんです。セリフのようでもあるし歌のようでもある。前回の出演者の中にも『ラップって何?』というくらい馴染みのない方もいらっしゃったけど、いざやってみたらすごくいい表現が出てきたりした。観てくださる方も意外と違和感なく楽しめるはずです」。

脇を固める役者陣には、小西真奈美やブラザートムのほか、同じく日本を代表するラッパーであり役者としても活躍の幅を広げているMummy-D(ライムスター)も。「前回の千秋楽の頃、Mummy-Dが『最近、お前の曲に勇気付けられてるんだよな』って言ってくれたのはうれしかったな。いまやドラマにも出ている彼ですから、今回はセリフの量も増えると思います(笑)」。

ミュージシャンとして昨年ソロ活動10周年を迎え、47都道府県でのライブなど精力的な活動を続けるKREVA。「昨年は小さなスペースでのライブでお客さんの顔をじっくり観て『よりストレートな言葉を届けなきゃ』と感じた。一方で音楽劇は僕を知らない人に対して僕の言葉を届ける機会になる。それぞれに良さがあって、まさに“最高はひとつじゃない”と思うんです。ラップに馴染みのない人こそ、この音楽劇に飛び込んできてほしいです」。

公演は3月25日(金)に開幕する東京・東京芸術劇場 プレイハウスの後、4月8日(金)から森ノ宮ピロティホールにてシリーズ初の大阪公演が行われる。チケットは2月28日の一般発売に先駆け、チケットぴあにて先行販売を実施。東京公演は本日2月18日(木)より抽選先行を実施中、大阪公演は明日2月19日(金)より先着先行を開始する。

取材・文/釣木文恵