歌謡曲カヴァーに、コスプレ衣装、意欲的な試みの数々が魅力だった「DROPS」

CAN DROPS

復活を願う名声優ユニット……ということで、個人的な"推し"の意味も込めて、ご紹介したいのが「DROPS(ドロップ)」。2004年に、大手声優事務所である青二プロダクション所属(当時)の女性声優によって結成されたアイドルユニットです。

メンバーは、國府田マリ子さん、白石涼子さん、野中藍さん、神田朱未さん、そして、今では、その強烈なキャラクターでバラエティー番組でも引っ張りだことなっている金田朋子さんの5人。

当時は、まだまだ新人だった白石さんと野中さん、神田さんの3人を、年上でキャリアのある國府田さんがリーダーとして引っ張るという世代差のある編成もユニークなアイドルユニットでした。

そんな目を引くメンバー構成に加えて、色々と新しい試みが行われていたのもDROPSがファンを魅了したポイントです。

昭和の歌謡曲をカヴァーする(デビューシングルはフィンガー5の『恋のアメリカン・フットボール』、続くセカンドシングルではTOM☆CATの『ふられ気分でRock'n' Roll』をそれぞれカヴァー)、メンバーそれぞれにイメージカラーを振り分ける、コスプレをユニフォームにする、大手コンビニストアとタイアップした音源の流通……などなど。

DROPSは、今時の声優アイドルユニットが取り入れている様々な試みをかなり早い時期から行っていたユニットだったと言えます。目にも眩しいチアリーダーコスでのデビューは、本当に衝撃的でした……。

恋のアメリカン・フットボール(通常盤)

ちなみに、人気声優の堀江由衣さんが結成した「Alice5」は、堀江さんが「DROPS」に影響を受けて誕生したというのは、声優ファンの間では非常に有名なエピソードです。

そんな先鋭的な活動を行っていた「DROPS」ですが、活動途中で國府田さんがダンスのレッスン中に脚を負傷。リーダーが車椅子での活動を余儀なくされるというアクシデントに見舞われます。

後続にも大きな影響を与えた声優アイドルユニットの完璧な状態でのライヴをもう一度目にしたい! と思っている当時のファンも多いことでしょう。決して忘れられない名アイドルユニットの活躍をもう一度。リメンバー、DROPS!