魔女について語った上坂すみれ

 “本当の魔女”を日本で初めて多角的に紹介する展覧会「魔女の秘密展」プレス説明会および内覧会が19日、東京都内で行われ、東京展のオフィシャル・アンバサダーを務める声優の上坂すみれ、公式図録の取材でドイツを訪れた山田五郎氏ほかが出席した。

 ドイツ・プファルツ歴史博物館、ローテンブルク中世犯罪博物館のほか、オーストリア、フランスなど30カ所以上の美術館・博物館から日本初公開を含むまじない道具、魔女裁判に関わる書物や史料、実際に使用された拷問道具などを展示している。

 上坂は魔女について「声優になる前からアニメや漫画ですでに定番となっていたファンタジーの、女の子の憧れの存在」と考えているといい、アニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」で魔法使いを演じたことから「日本の魔女っ子の典型的なかわいさ、不思議さ、どじっ子要素もあったりして、私の中ではキュートな要素が強いです」とイメージを語った。

 展示物については「自分の抱いているファンタジー的な要素とは大きく違って、歴史的要素や社会の暗部であるところの魔女がよく分かりました」と振り返り、「いろいろなことが魔女のせいにされてきましたが、双頭の動物が生まれるのも魔女のせいということだったんですね。その展示があって、私はそういう生き物が好きだったのでテンションが上がりました」と笑わせた。

 また、山田氏は「魔女裁判は今の日本のいじめ問題やネット上のバッシングと似ている」とし、「あるところから始まって、言っていいんだとなるとガーっと(広まって)いくでしょう。理由があってたたかれるのはまた違いますけどね、魔女裁判はほとんどが冤罪(えんざい)ですから」と持論を展開した。

 「魔女の秘密展」にかけて自身の秘密を問われるた上坂は「秘密って自分でばらすものではなくて人が密告するもので、誰かが密告したらその通りですと自白するものですよね」と苦笑し、「どんなものが秘密に該当するのかな。口座番号? 面白い秘密が思い浮かばないのでもっとミステリアスに生きようと思っています」と申し訳なさそうに明かした。