(画像左から)実咲凜音、朝夏まなと (画像左から)実咲凜音、朝夏まなと

毎年恒例、博多座での宝塚歌劇公演。今年は5月に宙組が登場する。佐賀県出身で宝塚音楽学校時代には博多座の客席に座って観劇した事もあるというトップスター・朝夏まなとにとっては、まさに凱旋と言える公演。実咲凜音と共に、九州でお披露目を行なう新生トップコンビが会見を開いた。

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今回上演されるのは、グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌』-オペラ「アイーダ」より-。イタリアの大作曲家・ヴェルディの円熟期の作品として有名なオペラを元にした舞台だ。古代エジプトを舞台に、エジプトの若き将軍ラダメスと、エジプト軍に捕えられ奴隷となったエチオピアの王女アイーダとの悲恋を描いた作品を、新たな脚本、新たな音楽の宝塚バージョンとして2003年に星組で初上演。第58回芸術祭優秀賞を受賞した。そして2015年、12年ぶりに宙組で上演され、こちらも大好評を博した注目作がいよいよ博多座に登場する。

エジプトの将軍を演じる朝夏は「これまで王子様的な役が多かったので、強い将軍役が果たしてできるのか?」という不安もあったそうだが、「人間的な強さを大事に。誠実さや人に対しての優しさというものが総じて強く見えたらいいな、と人物像を作っていきました」とラダメス像について語った。そのラダメスと許されない恋に落ちるアイーダを演じる実咲は「王女として、気高く芯が強く凛とした雰囲気。そして祖国、家族への思いとラダメスへの思いで葛藤する非常に難しく、そしてやりがいのある役。再演ではありますが、また新たな気持で向き合い、ラダメス様にきっちりついていけるように頑張りたい」と意気込んだ。

本作は宝塚作品の中でも稀に見る楽曲の多さが特徴。「全部で50曲程もあり、その歌で心情を伝えていくのが本当に難しい」と苦労を思い出しながら、「宙組自慢のコーラスの美しさ、厚みをこれほど感じられる演目もない」と2人とも自信を覗かせる。また、衣裳も注目で、将軍の鎧はトップがつける羽くらいの重さがあるとか。重厚感ある鎧を着て、凱旋するシーンは見応え充分と言える。

フィナーレには宝塚ならではの華やかでゴージャスなショーも用意されており、あらゆる角度から楽しませてくれそう。もちろん「胸キュン」のシーンもあるようで、朝夏も「キュンキュンしに来てください」と笑顔を見せて締めくくった。

公演は5月5日(木・祝)~28日(土)まで博多座。チケットは3月12日(土)一般発売開始。なお、一般発売に先がけて、ぴあでは先行抽選プレリザーブを実施中。受付は3月10日(木)11時まで。