風間杜夫(左)と小泉今日子

 舞台「家庭内失踪」が11日から東京都内の本多劇場で開幕。大阪、名古屋、静岡、広島、福岡など全国11都市を巡演し、4月17日、福島公演で千秋楽を迎える。

 舞台は、作、演出家の岩松了とM&Oplays(森崎事務所)が定期的に行っている公演で、今回は2015年3月「結びの庭」以来の新作公演となる。

 年の離れた高校教師・野村の後妻となった雪子。自分は40歳を過ぎ、夫は定年退職した。2人の間には倦怠の空気が漂っている。そこへ、雪子にとっては血のつながらない前妻の娘かすみが加わる。

 夫との関係がうまくいかないかすみは、そのまま実家に住み着き、「夫のもとには帰らない」と言い張る。微妙な3人の関係に、夫の部下や近所の男・望月(岩松)がからみ、事態は思わぬ方向へ転がり始める。

 倦怠期真っただ中の年の差夫婦を、08年に岩松の作・演出舞台「恋する妊婦」でも夫婦役を演じた小泉今日子と風間杜夫が演じる。

 日常に潜む狂気の中に、独特のユーモアとおかしみを漂わせる岩松舞台。夫のみならず、観客をも翻弄(ほんろう)する小泉の演技が注目される。

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