働きたいママたちの足かせとなっている“思い込み”とは?

待機児童問題や小1の壁など、共働き家庭をめぐる課題は社会問題として大きく取り上げられています。その一方で、専業主婦たちの多くが抱えている「仕事のブランク問題」はあまり注目されていません。

転職情報サイトなどでは「“好き”を仕事にしよう!」といったポジティブなフレーズも見かけるけれど、コレって仕事を離れて●年の専業主婦に向かって言っていないよなぁと、肩を落としてしまうことも……。

働くとなったらパートタイムしかないのでは? しかも夫の協力が得られず、仕事と家庭のバランスが取れない状態になるのでは? などと思うと、なかなか一歩を踏み出すことができません。
そして踏み出せずにいると今度は「専業主婦肩身せまい問題」に悩まされたりするのです。

こうした現状を踏まえ、広島県では“働き女子代表”として椿鬼奴さんをサポーターに迎えて、働くことに不安を感じる女性をサポートする「女性の働く一歩応援キャンペーン」を展開しています。

担当の志水咲菜さん(健康福祉局 働く女性応援課)は「女性(ママ)だからこそ、幅広い働き方や、女性ならではの視点を生かせる仕事があることを知ってもらいたい」と話します。

「広島県の調査では、働きたい女性の約6割が『パートタイム就業でなければ仕事と家庭の両立が困難』と解答しています。

また、半数の人は事務職を希望としているのですが、これも事務職であれば、急に休んだ時でも周囲のサポートが得られやすいと考えているため。専業主婦=パート・事務職という固定意識を持つ方が多くいらっしゃいました」

近年は、女性ならでは、ママならではの視点を商品開発に取り入れる企業も増えていて、女性たちの活躍の場は広がっているとも志水さんは言います。

また、「キャンペーンを通して、さまざまな働くママたちにお会いしましたが、土日だけ働いている方や在宅ワークから復職への一歩を踏み出した方など、仕事スタイルは十人十色。

広島県では女性の就業を支援する『わーくわくママサポートコーナー』(県内2ヶ所、広島-福山)に相談コーナーを常設しています。いずれは働きたいと考えているのなら、まずは、相談からはじめるのもひとつの手。ご自身の適性や家庭環境にあった働き方が見つけられるかもしれません」と話していました。