現在の日本は、右肩下がりの経済や貧富の格差など多くの問題を抱えています。

順調に大学生まで進み、希望の職についたとしても、職場での人間関係のストレスや突然のリストラ宣告など、自分の力ではどうしようもない事態に追い込まれることも多々あります。
しかも今は異常気象からの大規模災害や地震といった自然災害への不安もありますね。

どんな災難や試練が、いつ自分の身に降りかかってくるかわからない時代にあっては、困難にめげない強い精神力が必要となります。

親としては、何があっても強く生きていける子に育ててあげることが大切なのですが、実際は、子どもを守りたいがために、精神力の弱い子にしてしまうような接し方をしていることが多いのです。

今日は、『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)の著者で、日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が、精神力の弱い子に育ててしまう親のNG態度についてお話します。

失敗の経験をさせない

 子どもはいろいろなことにチャレンジし、失敗を繰り返すことによって、諦めない心を育んでいきます。

逆に言えば、失敗をすればするほど、上手くいかないという状況から立ち直る術を身につけていけるのです。

失敗の数だけ精神力が強くなると言っても過言ではないでしょう。

ところが、その芽を摘んでしまうのが、子どもを守り過ぎて失敗をさせないことです。

子どもにはもともとチャレンジ精神があります。肉体的にも精神的にも、新しいことにチャレンジしたいという気持ちを持っています。

それを、乳幼児期から、「危ないから」とか「無理だから」とか「ママがやってあげるから」などと、何から何まで止めてしまったり、手助けをしてしまうと、チャレンジし失敗するという経験ができず、失敗に対する抵抗力が育ちません。

すなわち、ちょっとした困難にもすぐにめげて立ち直ることができなかったり、諦めてしまったりする精神力の弱い子になってしまうのです。

子どもがやりたいと言うことは、おけいこ事でも運動でも遊びでも、多少無理かもと思うようなことでもやらせてみましょう。まずは失敗する経験が大切なのです。