漫画家アシスタントを演じた大泉洋

 映画『アイアムアヒーロー』の完成報告会見が21日、東京都内で行われ、出演者の大泉洋、有村架純、佐藤信介監督、原作者の花沢健吾氏ほかが出席した。

 花沢氏の同名コミックを実写映画化した本作は、謎の生命体“ZQN(ゾキュン)”による感染パニックが広がる中、漫画家アシスタントの鈴木英雄(大泉)が、本物の英雄になるために生き残りを懸けた極限のサバイバルに挑む様子を描く。

 大泉は、静岡県浜松市の住宅街を封鎖してのロケについて「浜松の皆さんの協力体制たるやすごかったです。道を全部止めていましたから、撮影中はマンションの住民の方は帰れなかったんじゃないですかね」と感謝を述べ、「2年前の撮影だったから全く分からなかったけど、映画を見たらメイプル超合金が出ているのに気が付きました。この2年の間にずいぶん立派になられて。見つけてうれしかったです」と明かした。

 韓国では建設中の高速道路を使ってカーチェイスやタクシーがクラッシュするアクションシーンなどを撮影した。台の上のタクシーが立体的に動く装置で車内シーンに臨んだ有村は「初めてのことだらけで毎日が刺激的でした。アトラクションに乗っているかのようで、頭が取れちゃうんじゃないかというぐらい揺れて楽しくなって(笑ってはいけないシーンで)笑ってしまいました」と振り返った。

 また、本作は世界三大ファンタスティック映画祭のうち、シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン)で「観客賞」と「最優秀特殊効果賞」を、ポルト国際映画祭(ポルトガル)で「観客賞」と「オリエンタルエキスプレス 特別賞」を受賞し、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭(ベルギー)でもコンペ部門での上映が決定している。

 その上、本作で大泉が猟銃を構えるシーンと『レヴェナント: 蘇えりし者』でレオナルド・ディカプリオが銃を構えるシーンが“完全に一致”しているとインターネット上でじわじわと話題になっている。

 大泉は「ポルト国際映画祭では観客から“ディカプリオ!”と歓声が飛んだ。見間違えたのかな? 同じ画角でね。僕らは2年前に撮っていますから、僕らの方が早いんじゃないかな。やられたなと思いました」とご満悦の様子だった。

 それが一転、23日にディカプリオが来日予定だと知るや「ディカプリオはこの会見見ないよね? ジョークですよ。え、来るの? 見せちゃ駄目ですよ。怒らないでね、ディカプリオ」と大慌てで取り繕い、爆笑を誘った。

 映画は4月23日から全国東宝系でロードショー。