コミックの映画化は数多くあれど、なぜ、古代ローマ人が主人公の珍道中の物語を日本人キャストで、しかもGW映画として映画化しようと思ったのか?
プロデューサーに勝算について訊いた。

阿部寛は約1ヵ月で体重を8kg増量し、胸板の厚いローマ人に肉体改造。真剣な芝居が笑える。
©2012「テルマエ・ロマエ」製作委員会

予測不可能な要素を掛け合わせたら面白くなる

日本映画の主流が人気コミックやベストセラー小説の映画化になって久しいが、人気の原作だからといって映画も必ず当たるとは限らない。では逆に、どんなものがヒットするのか? その答えを紐解くカギが隠されているのが、話題の入浴ムービー『テルマエ・ロマエ』だ。原作はヤマザキマリの同名の人気コミック。だが、稲葉直人プロデューサー(『SP』)が映画化を思い立った'10年初頭は、人気もいまほどではなかった。しかも銭湯が題材。なぜ、これが映画になると思ったのか?