--変形のギミックとか、なにかロジックみたいなものってあるんですか?
大張:そういうのは脳内で3Dモデルをぐるぐる回して考えたりしますね。それで先生に「これどうですか」って見せて。そんな感じでした。
そういうのは学生時代にインテリアデザインや建築の勉強をしていたので、その経験が活きてると思います。 2級建築士の資格を持ってますからね。
--建築士の資格を持っているんですか!?
大張:えぇ、そうです。10代でアニメを描けたのも、普通の人が知らないパースとか、レイアウトとか。そういうのを理解していたからじゃないかなって思うんですよ。
--アニメーターを目指す人は建築を学んだ方が良い……かもしれない?
大張:むしろカメラを学んだ方が良いと思います。パースとか、レンズとか。そういうのを知ってるか知らないかの差は大きいと思います。あとは習字もいいですね。僕はすっごい重要だと思ってます。
--えっ?習字ですか?
大張:題字を書かせていただくこともあるんですけど、習字をするときの筆の感覚。それがアニメに活きるんですよ。
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— 大張正己 MASAMI OBARI (@G1_BARI) 2016年4月3日
フルCGアニメの制作にも意欲あり!近年のアニメについて直撃
--大張さんといえば80年代の作品から、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」という最新作まで、幅広い世代のメカ作品に参加されていますよね。
大張:そうですね。ゲームソフトですけど「スーパーロボット大戦」シリーズにも参加させてもらっていますね。いまだとスパロボで「ダンクーガ」を知ったっていう人も多いんじゃないですかね。
--最近はそういうメカをCGで描写する作品が増えてきましたけど、何か思うところがあれば聞かせてください。
大張:(CGは)いい武器になりますよ。例えばサンジゲン*さんやグラフィニカ*さんのCGは素晴らしいですよね!
*(サンジゲン:アニメ制作会社。「ブブキ・ブランキ」「シドニアの騎士」など)
*(グラフィニカ:アニメ制作会社。「楽園追放」「ヤマデロイド/日本アニメ(ーター)見本市」など)
--いつか大張さんのフルCGアニメが見てみたいです。
あぁ~、いいですね。CGのアクション、やってみたいですねー。全然、これまでと違うものができそうですよね。ワクワクします。
スパロボとかでも2D先行レイアウトっていうんですけど、2Dの絵にあとから3DのCGを重ねていくっていうハイブリットな絵を作ったり、そういうことも最近はやってますから、もしそういう話があったら……やってみたいですね。