阿部サダヲ、竹内結子

実話に基づく時代劇『殿、利息でござる!』の完成披露試写会が4月6日に、東京・有楽町で行われ、阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦、中村義洋監督に出席。重税に苦しむ庶民が、殿様に金を貸し付け、利息を稼ごうと奮闘する物語にちなみ、駆けつけたファンの寄付を募る“銭集め”イベントを実施した。関係者によると、集まった寄付金は、古文書保存などに役立てられるという。

イベントの模様/その他の写真

重税が原因で、夜逃げや破産が相次ぐ江戸中期の仙台藩を舞台に、宿場町を心配する造り酒屋の穀田屋十三郎(阿部)が、町一番の知恵者・菅原屋篤平治から「藩に大金を貸し付け、その利息を巻き上げる」という驚きの復興計画を聞かされ、一丸となり元手1000両(現在の約3億円)をかき集めようと奮闘する。

満を持して時代劇映画に初主演した阿部は、「とても素敵な映画が出来あがった。皆で力を合わせて、ひとつのことを実現させる内容で、現場でも皆さんの力で(完成を)成し遂げることができた。笑えて泣けて、いい意味で想像を裏切るはず」と強い手応えを示した。

『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』などで知られる中村監督にとっても、本格的な時代劇は初めての挑戦で、「刀が抜かれることが一度もないが、カッコいい男たちの話になっている」とアピール。「伝えたいことがたくさんある原作を、ほれ込んだキャストで映画化できた。テーマは無私だが、逆に監督としては、作りたい“欲”を出し尽くした。こんなにやりたいことが実現できた作品は、そうそうない」と誇らしげだった。

『殿、利息でござる!』
5月14日(土)公開

取材・文・写真:内田 涼