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シンガーソングライターのななみが、3か月連続で行う対バン形式の主催イベント“~nanami and shibuya duo presents「ALIVE 2016」~”を4月1日に東京・shibuya duo MUSIC EXCHANGEにて開催した。「命を込めた歌を届けたい」というななみの思いから“生と唄”をコンセプトにイベントを企画。第1回目のこの日は、3組のシンガーソングライターを迎えて行われた。

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トップバッターを飾ったhealah(ヒーラ)は、先月行われた“モナレコードレーベルオーディション2016”で数100組の中から見事入賞を果たしたネクストブレイクアーティスト。鍵盤の弾き語りで透明感のある歌声を披露し、観客を魅了した。ななみが“大分の音楽の兄”と慕う古澤剛は、ラグビーの五郎丸歩選手らが出演する『バイトル』CMソングの『仲間だろ』など4曲を熱唱。熱く、男臭いステージで会場を沸かせた。パーカッショニストをサポートに従えて登場した戸渡陽太は、畳みかけるビートとぶつかり合うような演奏で観客を圧倒。6月リリースのメジャーデビューアルバム『I wanna be 戸渡陽太』から『Beautiful Day』などを披露した。

ななみはイベントのトリで登場。ピーンと張りつめる空気の中、自分らしく生きる決意を歌う『LET IT BE』や『勝利』を鬼気迫る演奏で披露。瞬く間に会場は彼女の世界に染まっていった。「このイベントでどうしてもみんなに伝えたいことがあって歌を作ってきました」と言うと、イベント名を付けた新曲『ALIVE』を初披露。髪を振り乱しながら熱唱し、どこか窮屈で生きづらいこの世の中に漂う悲しさに一筋の光をあてるように、魂の歌声を響かせた。

アンコールは、「一緒に歌いたいと思ったメンバーが揃ったので」と、全出演者でセッション。アイルランドのオルタナティブロックバンド、コーダラインの『オール・アイ・ウォント』をカヴァーした。コーダラインは、イベント前に行ったななみと戸渡の対談の際に「セッションしたい」と名前が挙がっていたアーティスト。個々の世界観で魅了したソロステージとは雰囲気が違うものの、それぞれが持つ独自の歌声がひとつのハーモニーを奏で、ここにしかない音楽の輪ができあがった。すばらしい歌と演奏に会場は拍手喝采となった。

次回は、5月12日(木)に同会場で開催。いであやか、あいみょんの出演が決定している。そしてラストの6月23日(木)はNIKIIE、小林未郁が出演。チケット発売中。

取材・文:門 宏