家事や育児など、家のことを何もしない夫に不満ばかり抱いていませんか?

今回は、『夫の生態がまるっとわかる93のカウンセリング』の著者で夫婦カウンセラーの木村泰之さんに、夫に対して絶対にやってはいけないNG行動と、イライラしないテクニックを教えてもらいました。

1.自分のやり方と違うと怒るのはNG

そもそも家事や育児に積極的でない夫は、嫌いということもありますが、よくわからないということもあるのです。

そういう夫に手伝いをお願いした時に、そのあまりにも自分のイメージとかけ離れている夫の行動につい、「何でそんなことをするの」「私の仕事が増えたじゃない」「こんなふうになるなら、頼まなければよかった」と、怒ってしまうのは絶対にやってはいけないのです。

そもそも夫は家事や育児の勉強をしているわけではありませんから、妻にやってと言われて、自分なりにやって怒られたら、「じゃあ、最初から頼むなよ」「やり方に不満があるなら、自分のやり方でやってくれよ」という不満を溜めてしまうのです。

そういう時の夫には、良かれと思ってやったのに、怒られる筋合いはないという心理が働くのです。

2.家事や育児をいきなり押し付けるのはNG

夫が家事や育児を手伝うことができるのは、仕事から帰った後か休日です。

しかし、現代の夫は皆忙しくてストレスが溜まりがちです。平日の帰宅後、すぐに夫の顔を見て、「一日育児で疲れたから、今日は洗いものはお願い」とか、たまの休日も「今日は朝から育児をお願い、私は平日ずっとやっているから」と言うのは避けるべきです。

家事や育児をしない夫というのは、正直、仕事中心に日々を過ごしているはずです。

その夫が、仕事モードの抜けきれない帰宅後すぐとか、来週のミーティングの企画書を考えている休日のタイミングで、家事や育児を頼むのは、「俺だって仕事で頭がいっぱい」「じゃあ、お前は俺の仕事を手伝ってくれるのか」「俺だけ家と仕事の両方やるのか」という心境になるのです。

3.実家のやり方にケチをつけるのはNG

夫が家事をするとしても、それは小さい頃に実家で見よう見まねでやっていたことをやるということです。

それに対して妻が「食器をそんなふうに洗っていたの」「こんな洗濯で今までやっていたの」「こんなたたみ方じゃ服がだめになるのに、ちゃんと教えてもらっていないの」というような言い方をすれば、夫の気持ちはどうなるのかは想像するだけでわかるでしょう。

独身の頃に家事などあまりやっていない夫のやり方は、根本的に妻の家事と違うはずです。

それを‘これぐらいできるよね‘的に頼んで、夫が見よう見まねで覚えた実家のやり方でやるのを見て責めれば、「うちの家ではこうやっていたんだよ」「お前の家とは違うんだよ。

そんなの当たり前だろう」「お前の実家が何でも正しいのか」と、家事の話にとどまらず、自分の実家をバカにされたような心境にまでなってしまうのです。

4.「私ばかり家事をしている」と嫌味を言うのはNG

家事や育児は確かに夫婦でお互いに協力してすべきことでもあります。

しかし、夫も付き合いで飲み会が多かったり、昔からの趣味のサークル等で家を空ける日が多くなっている時に、「私ばかり家事をしている」「あなたはいつも飲み会だけど、私は育児で家にこもりっきりよね」「あなたは自分のペースで好きなことができていいよね」など、嫌味な言い方が多くなると、夫婦の関係は決して良くならないのです。

夫が仕事での飲み会やサークル活動を理由に、家事や育児に参加していない時に文句を言うと、「俺だけじゃない。周りの人にも家庭があるけど、仕事の付き合いだから必要なんだ」「サークル活動も何かと俺を助けてくれる人がいる。

結局は家庭のために参加しているんだ」という理屈で反感を抱きます。

つまり、夫にとっては家庭だけではなく、外部との付き合いの中でバランスを取っている心理があるのです。