ディズニーの“遺産”は最新作にどう活かされた?

2016.4.11 16:54配信
『ピノキオ』の背景画を見せてくれたフォックス・カーニーさん (C)KaoriSuzuki

『アナと雪の女王』『ベイマックス』のディズニー・アニメーション・スタジオの最新作『ズートピア』が4月に公開される前に、報道陣にアニメーション・リサーチ・ライブラリーが公開された。1920年代から現在までのディズニーの長編映画のために描かれた原画、背景などが保管されているディズニーの“レガシー(遺産)”が集まった施設だ。

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ライブラリーのマネージメントを務めるフォックス・カーニーは「僕らのコレクションは、ストーリー・スケッチ、コンセプト・アート、アニメーション・ドローイング、背景画など約6500万点のプロダクション・アートとプロダクション・マテリアルから成り立っています」と語り、「アートを出来る限り最高の状態で保存すること」がミッションだという。そのため、施設内の湿度と温度は厳重に管理され、施設の場所も非公開だ。

しかし、ディズニーのフィルムメイカーであれば、この施設を自由に利用することができる。「もし、こういったドローイングが存在しなかったらと想像してみてください。完成した映画を観る以外に、アーティストたちは何を参考にすればよいでしょうか? でも、彼らは線画のドローイングを実際に見ることが出来て、これらのキャラクターがどのように描かれたかといった基本的な性質を見ることが出来るんだ。これが僕らのレガシー(遺産)だよ」。新作映画『ズートピア』のスタッフも、この施設で『ジャングル・ブック』や『ロビン・フッド』の原画や背景を見て、キャラクターを生み出すための想像力の源にしたそうだ。「彼らは動物だけど、どこか人間のように振る舞っている。だからアニメーターたちは、たとえコンピューターで仕事をしていても、線画のドローイングを見て参考にしたんだ。これらのキャラクターたちをコンピューターでどう動かすかについてのアイディアを得るためにね」

ちなみにこの施設に保管されているのは、ディズニーの“長編映画”に関するものだけで、短編映画やサウンドに関する資料などは別の施設で大切に管理されている。ディズニーにおいて遺産は、“過去”の集積ではなく、“未来”を生み出す源泉として機能しており、カーニーは「短編は数分、長編は60分から90分しかないけど、そのために多くのアートが描かれ、それらひとつひとつが博物館ほどの価値があるんだ。でも、それらの“遺産(レガシー)”の上に、自分たちのアートを作って、作品を加え続ける人々に大きな価値があるんだ」と語った。

『ズートピア』は、一人前の警官になることを夢見るウサギのジュディと、キツネの詐欺師ニックが、ズートピアの運命を左右する大事件の解明に挑む物語で、全米でこれまでのディズニー・アニメーションの記録を塗り替え、全世界でも大ヒットを飛ばしている。

『ズートピア』
4月23日(土)全国ロードショー

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