日本テレビ系朝の情報番組『ZIP!』の人気コーナー『MOCO’Sキッチン』で、センス抜群のレシピを届けてくれる速水もこみちさん。流れるようなテンポやこなれた手さばきに、ついつい毎朝見入ってしまう方も多いはず。

そんな『MOCO’Sキッチン』で好評だった“肉”料理をセレクトした料理本『MOCO’Sキッチン LOVE MEAT』(ぴあMOOK)が新たに発行。出版記念イベントに潜入し、お話を伺いました。

 コツコツ書き溜めてきたオリジナルレシピ

『MOCO’Sキッチン』放送開始から5年。レシピ数はすでに1200を超えたという。料理のアイデアは、どこから生まれるのだろうか。

「レシピは全部、僕が書き上げています。今まで自分が作ってきた経験をもとに、頭の中で足し引きしたり、視聴者の方からいただいたメールを元に考えています。それほど頻繁に外食するわけではないのですが、気に入った料理があれば、シェフの方に作り方を聞いてアイデアの参考にすることもありますね。仕事で海外へ行く機会も多いので、日本にはない珍しいものを探して写真を撮ったり、料理に使っている食材もチェックして、そこから新しいレシピを作ることもあります」

「常に新しいものを探し続けている」というもこみちさん。『MOCO’Sキッチン LOVE MEAT』では、オリジナルレシピを書き溜めた秘蔵の「レシピノート」が公開されている。

「番組で意識しているのは、朝の時間帯なので、とにかく“明るい色”になるように作ること。テレビだと、想像することはできても、なかなか香りまでは伝わらない。そこが難しいところなので、味のおいしさはもちろん、極力、見て楽しめるものを作るようにしています。」

「なるべくライブ感のあるものをお届けしていこうと。僕は結構せっかちなので、早く作って早く食べたい、だからリズムよく作ります。番組ではあえて分量は出していません。人それぞれ味覚が違いますし、家庭によって味つけや好みはさまざまですから、アイデアとして、参考にしてもらえればと思います」

小学生の頃の失敗

もこみちさんが料理に興味を持ったのは、小学生の頃。テレビで『料理の鉄人』を見たのがきっかけだという。

「冷蔵庫にある食材で、ごはんを作っていましたね。でも、最初に料理を作ったときはすごく難しくて……。パスタを作ったんですけど、全然できなくて。小学生だからお金もないし、今みたいに携帯で簡単に(レシピを)見られるわけでもなかったですし。何も情報がないまま作っていたので、失敗の繰り返しでした」

「でも作っていくうちに、どんどん自分なりのリズムというか、味が仕上がってきて。料理しながら、同時に片付けもできるようになっていって……。そこから、料理が楽しくなったような気がします」

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