『ゼロイチキセキ』(『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』エンディング曲)

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 第1巻(初回限定版)

ネットゲーム内でのバーチャルな結婚、"ネトゲ婚"をテーマにした一風変わったラブコメディ『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』。

オタクならではの"あるあるネタ"を用いたコメディ要素を盛り込みつつ展開される恋愛劇は、如何にも"ラブコメ"といった趣で、その楽しげな雰囲気が何よりの魅力な作品です。

この作品から一曲……となると、『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』シリーズが大好きな筆者としては、藤林聖子さん(特撮作品の主題歌を数多く手掛ける作詞家)の作詞によるオープニング主題歌の『1st Love Story』も推したいところですが、ここはエンディング曲の『ゼロイチキセキ』に注目を!

作曲、編曲は、様々なアニメ作品や声優さんに曲を提供している橋本由香利さん、そして、歌声を聴かせてくれるのは、南條愛乃さん! ということで、極上のメロディと歌声を堪能できる"間違いなし"なタッグによる一曲です。

加えて、エンディングアニメーションは、『プリティーリズム』シリーズでのダンス&歌唱(プリズムショー)シーンのディレクションや、『ラブライブ!』の監督として知られる京極尚彦さんが絵コンテと演出を担当しており、キラキラとしたCGによるラグジュアリーな画面作りが非常に特徴的な映像となっています。

"結婚"やネトゲという"繋がり"を必要とするモチーフを用いた作品らしく、エンゲージリングが絡み合うアニメーションも作品性にピッタリと寄り添っており、楽曲も映像もハイセンスな印象を受けますね。

『ラブライブ!』や最近、アニメファンの話題を独占した『KING OF PRISM by PrettyRhythm』……『キンプリ』ファンにも是非とも観て、聴いていただきたいエンディングです。

『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』(『あんハピ♪』オープニング曲)

PUNCH☆MIND☆HAPPINESS

不幸体質な女の娘たちによる学園生活をコミカルに描いた美少女四コマをアニメ化した作品、『あんハピ♪』は、大沼心さんによる監督作ということで、ファンにはお馴染みのポップでカラフルな演出術が目にも華やかな作品です。

原作漫画は、『まんがタイムきららフォワード』連載作であり、『三者三葉』と同じく芳文社のきらら系四コマ漫画のアニメ化にあたるわけですが、本作ではオープニング、エンディング共に、作詞に畑亜貴さん、作曲にMONACA一派という"鉄板"なタッグが起用されています。

『ご注文はうさぎですか?』シリーズや『ハナヤマタ』など、「芳文社のきらら系四コマ原作のアニメ+畑亜貴作詞+MONACO作曲」という黄金の方程式は、アニソンの世界において最早、一種のブランド化した感すらありますが、やはり、本作でもとびきりポップでハイエナジーなアニソンの妙味を存分に味わうことができます。

リズミカルな言葉と新進気鋭の若手声優さんたちによる歌声が気持ち良いオープニング曲の『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』と、一転して、エレクトロニカっぽさを感じる打ち込みサウンドが感性をノックしてくるエンディングの『明日でいいから』。どちらも同じぐらい、良曲ですが、ここはアニメーションも元気一杯で目に楽しい『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』を"推し曲"に。

ああいう、キャラクター性が凝縮されたアニメーションは、問答無用でアニメファンの心を踊らせてくれるパワーを有していますよね。大沼心ワールド全開の特異な色彩感覚や、お得意のちょこまか動き回るSDキャラの多用も本編同様にワクワクさせてくれます。

全体的に、勢いに満ち満ちたナンバーであり、個人的にもオープニング直後の声優さんによる超キュートなコーラスワークからのスカパンク的な裏打ちリズムが快いAメロに畳み掛ける流れで早くもKOされました。これは、CDを購入して、フルサイズで聴きたくなりますよね。