それを、天才的に面白おかしく、個性的に描き上げているのが、『ママはテンパリスト』なんじゃないかな?」

鈴木「じゃあ、『ママテン』はデフォルメがすごく面白いということ?」

Chacco「ごっちゃんの描き方が半端なく上手いよね。ごっちゃんがかわいくて、読者が癒される、励まされる作品だと思う。

一方、『毎日かあさん』は、それぞれのエピソードがやばい!あるあるネタもあるけど、でもフツーじゃない部分が印象的。だって、いきなり外国に連れていかれて、虫を食べさせられたりするんだよ?!」

鈴木「確かに…。」

Chacco「うわぁ、こんなお母さんがいるんだ!みたいな。自分にはこんな子育てはできないけど、このキャラクターがいる世界に、自分も入ってみたい!って思わせてくれるのかな…。」

鈴木「そういう意味では、どこか少年漫画の感覚に近いのかも。」

Chacco「だから、二つの作品は、目指しているところが全然違うと思うんだ。西原ワールドに入りたい!って思うのは、悟空と会いたい、とか、ルフィの仲間になりたい!とか思うのと近い感覚。

ナントカの実を食べて能力を得たイーストブルー出身の…なんてワクワクする感じ。つまり、『毎日かあさん』は、育児漫画界の『ONE PIECE』だったんだよ!

なんとなくシルエットでわかってくださーい!なんとなくシルエットでわかってくださーい!

鈴木「な、なんだってー!ΩΩΩ。でも、ものすごく売れてるっていうところも共通かもね()。って、名作どころだけで終わっちゃうから、新作も行かないと!」

ここまで描く?!『ママだって人間』

Chacco「じゃあ、こちらで。田房永子先生の『ママだって人間』。これは、ここまでなかなか他の漫画家が描けないところまで踏み込んでいると思う。ここまでシッカリと下ネタを描いていることに、女性として感謝したいな。」

鈴木「男としては、かなり初耳というか、そ、そうなのか…と思う描写が多かった。」

Chacco「妊娠中の性欲が高まるのとか、そういうのってホルモンの作用としてあると思うんだけど、誰にも言えないことだからさ。

タブー視されがちで、周りの人にも、お医者さんにも言えないことなんだけど、しっかりとそこまで切り込んでいるんだよ。」

鈴木「ここまで描くか!というところまで描いていく方だよね…。」

Chacco「でもね、これまで描かれてないようなことを描きつつ、最終的には旦那さんとのセックスレスが解決していくっていう構成も素晴らしいな、って思う。

ああ、旦那さんが話をいつも受け止めて聞いているから、こうやって漫画にも描けるのかなぁって想像したりして。

それに、『ママだって人間』は、自分の裸体をリボンで表現して、自己嫌悪とか恥じらいも前面に出ているよね。共感して、すごく救われる人も多いと思う。」

どちらもすごい!『わたしたちは繁殖している』&『ママはぽよぽよザウルスがお好き』

鈴木「たとえば、内田春菊先生の『わたしたちは繁殖している』も赤裸々な描写が印象的な作品だよね。この二つの作品は、似ていたりするのかな?」

Chacco「うーん、確かに共通点はあるけど『わたしたちは繁殖している』は、すごくストレートでどこか開き直りがあると思うんだよね。同じ赤裸々でも、キャラクターが全然違うんじゃないかな。

『わたしたちは繁殖している』に出てくるのは、いわゆる“普通のママ”とはちがったキャラクターだよね。すごくいい意味で普通じゃない。すごい漫画家が子育てしたら、やっぱりすごかった!みたいな感じ。」

鈴木「そういう意味では『わたしたちは繁殖している』は『毎日母さん』が似ているのかな。以前は、そういう「この漫画家が子育てするとすごい!」っていう育児漫画が多かったとか?」

Chacco「いや、そういうことではないと思う。共感ベースの作品も、以前からとても多かったよ。

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