『カルテル・ランド』(C)2015 A&E Television Networks. LLC

アメリカとメキシコの“麻薬カルテル”の実態を描き出す衝撃的なドキュメンタリー『カルテル・ランド』の本編映像の一部が公開になった。悪化する街を守るために自分たちで銃を手にとり、カルテルと戦う自警団の姿が、極めて近い場所から記録されている。

『カルテル・ランド』本編映像

本作の舞台は、メキシコのミチョアカン州と、米国の国境地帯で、このほど公開された映像に登場するのは、ミチョアカン州で暮らす市民だ。彼らは地域の人々を苦しめ、従わなければ見せしめに命を奪う麻薬カルテルに立ち向かうために、自警団を結成。映像には市民が武装し、カルテルの隠れ家や拠点を急襲する場面が描かれる。この地域に警察がいないわけではないが、人々は自ら武装して街を守る自警団を支持。彼らのまとめ役を務める医師のホセ・ミレレスは英雄として扱われる。

カメラは自警団に密着し、彼らの命がけの行動の一部始終を極めて近い場所で撮影。その生々しい映像に圧倒されるはずだ。また、映画ではミレレスと自警団が規模を拡大していく中で、彼らと麻薬組織の間に癒着や賄賂が横行していく場面や、意見の対立による内部分裂の顛末を記録。正義と悪の境界線が揺らいでいく過程を、鋭いまなざしで描き出していく。

『カルテル・ランド』
5月7日(土)シアター・イメージフォーラムほかで公開

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