(写真左より)立川理道、大野均、堀江翔太 (C)JSRA (写真左より)立川理道、大野均、堀江翔太 (C)JSRA

38歳となった鉄人が、『スーパーラグビー(SR)』連勝を狙う。5月6日、ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズのキャプテンズラン(前日練習)前、サプライズが行われた。ロッカールームで練習の準備を進めていた大野均の38回目の誕生日を特大ケーキとともに、チームメイトが祝福したのだ。

ヒトコム サンウルブズ×フォース チケット情報

前線で体を張り続ける大野は「(堀江)翔太とハル(立川理道)がケーキを持ってロッカールームに入り、みんなでハッピーバースデーの歌を歌ってくれた。あんな大きなケーキ、人生最大のケーキでうれしかったです」と笑顔を見せた。

大学からラグビーを始めながら、トップリーグ最多出場記録と日本代表最多キャップ数を更新し、世界最高峰の『SR』に挑戦するなど、これほどまでに長く濃いラグビー人生を歩むとは想像できなかったと本人は振り返る。

「東芝に入団した時は、まさかこの年までプレーしているとは思わなかった」

息の長いラグビー人生の秘訣は「変に気負わずやること」と言う。さらに「まだまだ若い選手たちとやっていきたい。『SR』は年齢に関係なく、チームの勝利に貢献していくだけ」と力強く語る。

大野は、目の前の試合にフォーカスしてきた。それは日本代表新ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフが、大野を代表メンバーにリストアップしていると聞いても、変わらない。「(2019年の)『W杯』に出たいと思うが、まずは目の前の一試合一試合。(ジョセフの評価は)非常に光栄。でも、その評価が次の試合で崩れるかもしれない」と危機感を持ち続ける。

次の試合は、明日に迫っている。5月7日(土)・秩父宮ラグビー場で『SR 2016』ラウンド11でフォースを迎え撃つのだ。サンウルブズはラウンド9でジャガーズを36-28で下し、歴史的初勝利を挙げた。前節は試合がなく、1週間のオフで心身を休めた後、フォース戦に照準を合わせてきた。一方のフォースはここまで1勝8敗とサンウルブズと同様に苦戦している。しかも、前節は豪州バースで戦っているのだ。つまり、追い風はサンウルブズに吹いている。連勝の可能性は大だ。

大野はフォース戦に向けて、「若いチームなので、個人ではなく、チームとしてディフェンスを対応したい」と口にした。

マーク・ハメットHCが「同じチームで過ごし、周囲が彼をリスペクトする理由がわかった」と言えば、1か月ぶりにスタメン復帰を果たす山田章仁も「純粋に選手として尊敬できる」と大野を評す。38歳となっても、大野は熱く、ひたむきに体を張り続ける。ヒトコム サンウルブズ×フォースのチケットは発売中。