最近、スーパーでこんなご夫婦見かけちゃいました。

奥様が買い物袋を両手に提げ、「うわ、重い。しんどいわ」「重っ! …重っっ!!」と声を上げていました。周りの人がギョッとして振り返るほどの大きな声なのに、横にいる旦那さんは手を貸しませんでした。

次の妻のセリフは「ねえ、持ってみて。これ重いから」。

その刹那、夫は怒りをあらわにしました。「その言い方が腹立つんだよ! 持ってほしいって、素直に言えばいいだろ!!」

「持ってほしい」と、どストレートに甘えればすむ話だったのです。

素直に頼ってみるべきだったのですね。どうすれば効果的かなんて計算なしで、気持ちをそのまま言葉にしたほうが、かなえてもらえることは増えるのかもしれません。

察してもらおうとせず、ちゃんと言葉にする

この奥様は、自分の要求をなるべく言わずにプレッシャーをかけ、夫の口から「持とうか」という言葉を引き出そうとしていました。結果、失敗してしまったのですが。

長く一緒にいると、「言わなくても分かるでしょう?」とパートナーに期待したくなる心境は分かるような気がします。今の状況でどんなヘルプが必要なのか、夫の頭で考えてほしい、察してほしいと思ってしまうのでしょう。
それも一種の甘えと言えるかもしれませんね。でも、とても通じにくい甘え方です。

彼らを見ながら、思いました。察してもらおうとして非言語の圧力をかけるのではなく、ちゃんと言語で表すひと手間を惜しまないことが必要なのだなと。幸い、言葉は無料で使えるのですから。