1.レジャーに充てるのはお勧めできません

無償化によってお金を使わなくてよくなったからといって、旅行や遊びに出かけたり、娯楽費にあてようと考えていたなら、それは改めましょう。その分、余裕ができたとは考えないほうがいいようです。

2.習い事を増やすなどはしない方が良いでしょう

子どもには、いい教育を受けさせたいと思うのが親心だと思いますが、小さい頃から習い事にお金をかけすぎるのも良くないと考えたほうがいいかもしれません。

岩城さんによると「進学費用、教育費は、年々増加傾向にあります」とのこと。

「無償化分は児童手当とともに、子どもの将来のためにしっかり貯蓄していくべきです。子どもの進路の希望や家計の状況は想定通りにいかないこともあると考えて、貯蓄を積み上げていくことが大切です」(岩城さん)

この時、貯蓄の方法として、「学資保険や外貨建て保険などは不適切」だそうです。

「学資保険は、世の中の低金利を反映して、返戻率(契約者が支払う保険料の総額に対して受け取ることができる「満期金+祝い金」の比率)が下がっており、とても教育費をまかなえる状況ではありません。

外貨建て保険は、“保険”という名前がついているものの、実際は運用商品で為替リスク以外にもリスクがあり、商品性が複雑でコストも高いため、お勧めできません」

先ほども指摘がありましたが、貯蓄をするには普通預金、定期預金、イデコやつみたてNISAなどを選び、堅実に子どもの進学に備えるようにしましょう。

【取材協力】岩城みずほさん

オフィスベネフィット代表。

松山市出身。慶應義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年活動。報道番組、パブリシティ番組、選挙特番などのほか、BS、ラジオ、各種司会、リポーターを務める。その後、会社員を経て、2009年独立、現在に至る。

コンサルティング、執筆、司会、企画、セミナー講師などを行っている。日本FP協会会員。著書『「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい』(日本経済新聞出版社)『腹黒くないFPが教えるお金の授業』(三笠書房)『人生にお金はいくら必要か』(東洋経済新報社)『そこ、ハッキリ答えてください!「お金」の考え方このままでいいのか心配です。』(日本経済新聞出版社)など多数。

ライター。主に女性のライフスタイルをテーマに執筆。一般の人から芸能人、文化人、企業の社長、政治家まで幅広く取材しています。