エプソン、大判インクジェットプリンタ2シリーズをモデルチェンジ

2016.5.11 16:19配信
最大10色インクを搭載可能な高画質モデル「SC-S80650」

エプソンは、5月10日、法人向けの大判インクジェットプリンタ「Sシリーズ」と「Pシリーズ」の新モデルを発表した。

発表会の冒頭で、プロフェッショナルプリンティング部の村田すなお事業部長は、3月に発表した10年後を見据えた長期ビジョン「Epson 25」の概要を改めて説明。エプソンの強みである「省・小・精の技術」を突き詰めていく方針を示し、「情報が増大し続けるサイバー空間とリアルを結びつけるため、インクジェットで印刷産業のデジタル化をリードしていく」と掲げる目標を語った。

エコソルベントインク搭載の「Sシリーズ」は、新開発の「UltraChrome GS3インク/GS3インク with RED」によって、発色の色域・明るさ・光沢感の表現力が向上。従来モデル以上の高画質を実現した。インクは乾燥性を高めることで、印刷後の巻き取り時間を短縮。プリントヘッドには従来より大型の「PrecisionCoreTFPプリントヘッド」を採用することで、着弾性が向上し、正確な位置に正確な量のインクを打ち出すことができる。

安定稼働を実現するため、メンテナンス面でも大幅な改良を加えた。メンテナンス作業回数を大幅に削減する「布ワイパー」、プリンタ内の空気をきれいに維持する「空気循環システム」、チューブ内のインク沈殿を抑える「インクフローレギュレーター」を新搭載。このほか、印紙の重量や直径の状況を感知するシステムの精度を高め、メディアの安定搬送を可能にした。

高画質モデル「SC-S80650」は、最大10色のインクを搭載することができる。ベースとなる9色にホワイトもしくはメタリックシルバーを加えることで、色味の美しさを引き立たせる。透過性の高いメディアにホワイトを加えると他のカラーの鮮やかさが増す。メタリックシルバーなら、金属をよりリアルに表現することが可能だ。プリントヘッドを2基搭載するので、高画質でありながら印刷速度は高速だ。

4色インクの「SC-S60650」は、「SC-S80650」同様にプリントヘッドを2基搭載するハイスピードモデル。プリントボリュームが多いユーザーに効率性の高さを訴求する。「SC-S40650」はコストパフォーマンスにすぐれたスタンダードモデルで、インクは4色、プリントヘッドは1基だ。

価格は税別で「SC-S80650」が220万円、「SC-S60650」が220万円、「SC-S40650」が170万円。発売日は5月24日。屋外用装飾や壁紙、ウィンドウディスプレイ、屋外バナー、カーラッピングなどの商業用途が見込まれる。

「Pシリーズ」は、水性顔料搭載の大判インクジェットプリンタ。9色の「UltraChrome Pro インク」で鮮明な発色を実現する。最大の特徴は、印刷速度を従来機と比較して、約3.8倍に高速化したことだ。これを可能にしたのが従来比2.64倍に大型化した「PrecisionCore マイクロTFPプリントヘッド」。スピードだけでなく、インクを正確な位置に打ち出す精度も向上した。

価格は税別で、64インチ対応ONYX RIPバンドルモデル「SC-P20050X」が162万円、64インチ対応Post Script対応モデル「SC-P2005PX」が159万円、44インチ(B0プラス)対応モデル「SC-P10050」が79万8999円、44インチ(B0プラス)対応Post Script対応モデル「SC-P1005PS」が94万8000円。発売日は6月。「SC-P20050」シリーズは電飾サインや屋内用ポスター、展示会パネル制作など、「SC-P10050」は店舗の商品訴求パネルやPOP、ポスター、写真などの用途が見込まれる。

特販営業部の細川 雅弘本部長は「国内大判インクジェットプリンタの市場規模は年間約3万3000台。水性グラフィックプリンタのトップシェアを維持しつつ、サイン市場・CAD市場などの開拓市場でプレゼンスを高めていく」と、新モデルの投入を機に市場全体でのNo.1を狙う考えを明かした。

販促のポイントは「2年間の無償保証期間」と「ローコストの保守価格」。「信頼性とメンテナンス性に自身があるからこその戦略」と細川本部長は胸を張る。2016年度の年間販売台数目標は「Sシリーズ」が200台、「Pシリーズ」が500台。(BCN・大蔵 大輔)

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