興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

浦和レッズが無双状態にある。『明治安田生命J1リーグ』1stステージで消化試合が1試合少ないながら、首位に立つ。8勝1分1敗で18得点6失点、リーグ戦で引き分けひとつをはさみ7連勝中、『ACL』を含め12試合負けなしと快進撃が続く。

浦和×新潟 チケット情報

前節の大宮アルディージャ戦では、勝負強さを発揮した。ペトロヴィッチ監督が試合後に「ボールを失った後のファーストディフェンスの寄せが遅かった。切り替えが重く感じた。もうひとつ、左サイドから何度かチャンスを作ったが、もっとチャンスを作れたはず」と内容に不満を表しつつ、「我々の思うようなサッカーはできなかったが、結果は残した」と一定の評価をした。前半終了間際、早いリスタートから技ありの右足でのシュートを決めた柏木陽介は「チームの成熟度が増しているので、こういうよくない試合内容でも勝ち切れるようになってきた」と手応えを口にした。今季一番苦戦したさいたまダービーで、きっちり勝点3を獲得した事実は大きい。

浦和は次節、アルビレックス新潟を迎え撃つ。新潟は2勝3分6敗・勝点9で暫定15位と低迷する。リーグ戦6試合で白星から遠ざかる上、チーム最多5ゴールをマークするラファエル・シルバの戦線離脱が響いている。前節・ガンバ大阪戦でも田中達也と山崎亮平が得意のドリブルからチャンスメイクしたが、決定力不足に泣きスコアレスドローに終わった。

レッズサポーターにとって、心強いデータがある。リーグ戦では19勝4分1敗と新潟を圧倒し、現在6連勝中。黒星は2006年7月まで遡り、ホームでは10勝2分と無敗である。得点ランキング4位タイの6ゴールを記録する興梠慎三は、直近5試合で4得点と新潟キラーぶりを発揮する。

ここで気になるのが、新潟戦の4日後、『ACL』ラウンド16・FCソウル戦が控えていることだ。新潟戦でも5月とは思えない気候の中でキックオフを迎えることになるだろう。タフな環境での連戦は疲労も考慮しなければならない。新潟戦では『ACL』を睨み、ある程度のメンバー変更が予想される。しかし、自軍と相手のチーム状況、対戦成績を鑑みて、余裕を見せると、足元を救われる危険性をはらんでいる。

新潟×G大阪は結果こそ0-0に終わったが、G大阪の倍以上となる13本のシュートを放ち、守備でも高い集中力を持続した。前節の浦和とは対照的に、新潟にとっての第11節は「結果は出なかったが、内容は満足いく」90分間だったことだろう。

『明治安田J1』1stステージ第12節・浦和×新潟は5月14日(土)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。『ACL 2016』ラウンド16・浦和×FCソウルは5月18日(水)・埼玉スタジアムで開催。チケット発売中。