(左から)中村義洋監督、松田龍平、千葉雄大、瑛太、阿部サダヲ、妻夫木聡、竹内結子、原作者の磯田道史氏

 映画『殿、利息でござる!』の初日舞台あいさつが14日、東京都内で行われ、出演者の阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、千葉雄大、松田龍平、中村義洋監督ほかが登場した。

 本作は、藩が課した重い年貢により夜逃げが相次ぐ宿場町に住む十三郎(阿部)ら“ビンボー庶民”が、町を救うため、藩に大金を貸し付け、利息を巻き上げるべく奮闘する姿を描く。江戸時代に実在した人々の歴史秘話を映画化したもの。

 阿部は、実話を基にした本作について「最初は本当にこんな話があるんだって信じられなかったです。でも(実在した人々は)子孫にはしゃべるなということで、伝えていかなかったわけですよね。それをわれわれが伝えてしまう矛盾がすごく面白いなあと思います」と話して、会場の笑いを誘った。

 また、阿部は役作りについて聞かれると「水を浴びて断食している設定があったので、僕も断食をしてみようと思って。最初は酵素を飲み始めて、途中から水で3日ぐらい。プチ断食ですけどね。ふんどし一丁で水浴びをするシーンのためだけにやったんです」と明かした。

 一方、阿部の弟役を演じた妻夫木が「僕と阿部さんが似ていないんじゃないかということが心配でした」と語ると、阿部は「それよく言うよね。みんな分かってることなのにさ。お芝居でやってるわけだからさ」とすねて笑わせつつ、「でも、僕は妻夫木くんのお芝居で普通に泣いちゃったんですよね。自然に泣けるんですよ。だからやっぱり兄弟だったんじゃないかな」と語ると、妻夫木も「兄弟でした」と笑顔で納得していた。