「ゲーミフィケーションの代表的な事例として、航空会社が採用しているマイレージ・プログラムがあります。マイレージ・プログラムでは、その航空会社を利用すればするほどポイントが貯まり、利用者はステータスが上がったり、チケットなどと交換することができる。結果として、その航空会社を利用するモチベーションが利用者に生まれ、顧客ロイヤリティの向上に繋がるのです」

   




顧客ロイヤリティのみならず、従業員満足度の向上に、ゲーミフィケーションを使った従業員評価システム「Rypple」も、アメリカの企業を中心に採用されている。また、ビジネスに留まらず、行政や医療、教育、節電や省エネといった分野にもその応用が広がっていると深田さんは語る。

「個人的には、日本人の〈おもてなし〉の精神に、ゲーミフィケーションはとてもマッチすると考えています。顧客に対して、快適なサービスを提供したいという心配りを表現するための手段として、ゲーミフィケーションは日本でももっと活用されていくのではないでしょうか」

今後は教育などの分野で、ゲーミフィケーションを使った様々な成功事例が登場してくると深田さんは予想している。日本人の〈おもてなし〉の精神を上手く体現したサービスの登場に期待したい。