大きなターニングポイントとなったのは、2007年12月に投稿された楽曲「メルト」でした。

 

恋する女の子の心情を初音ミクが歌う「メルト」は、多くのニコニコ動画ユーザーの心をとらえ大ヒット。同時に「メルト」の「歌ってみた」動画が次々に投稿され、再び「歌ってみた」の世界に活気が蘇りました。

 
 

ここから「歌ってみた」は急速にボーカロイドの世界と融合し、「ボカロオリジナルを歌ってみた」という新ジャンルが生まれることになります。

現在、「歌ってみた」のほとんどがボカロ曲を歌ったものであることを考えると、初音ミクの登場がいかに「歌ってみた」シーンに大きな影響を与えたのかがわかります。

そして2008年、ボーカロイドという強い追い風を受けて、再び輝きを取り戻し始めた「歌ってみた」に、次の大きな転換期が訪れます。

それは、ニコニコ動画の歌い手による、CDデビュー。

次回はそのあたりを見ていくことにします。

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ