【漫画】妻夫木聡と武井咲で映画化『愛と誠』をもう一度

2012.5.11 6:00

映画化により、再び注目を集めている漫画『愛と誠』。1970年代に連載されていた、不良学生漫画ならではの味わいや魅力をレポートします。

不良学生が主人公となって大活躍する。

「現実にそんなのあるわけない」
「不良が良いことすると目立つから」

そう言われるのが常で、現実も概ねその通りなのですが、漫画は架空の物語ですから、ドラマチックな設定や展開は欠かせないのでしょう。最近では『ROOKIES』(森田まさのり)や『クローバー』(平川哲弘)、少し前には『ビー・バップ・ハイスクール』(きうちかずひろ)、更にさかのぼると『男組』(原作:雁屋哲、作画:池上遼一)などがありました。

そんな漫画のひとつに『愛と誠』(原作:梶原一騎、作画:ながやす巧)があります。講談社「週刊少年マガジン」の連載で、初期のコミックスは入手が困難ですが、新たに発売された講談社漫画文庫で読むことが可能です。

幼い頃、太賀誠(たいが まこと)に危険なところを救われた財閥のお嬢様である早乙女愛(さおとめ あい)。その時、額に負った怪我が原因で不良学生になった太賀誠を、早乙女愛が立ち直らせようとするストーリー。もちろん太賀誠の更正は一筋縄では行きません。早乙女愛が父親に頼み込んで入学させた名門高校の青葉台学園でも騒動を起こす上に、その後に転校した不良の溜まり場となっている花園実業高校でも、喧嘩に明け暮れます。 

ちょっと横道にそれますが、“フーテン”の言葉を、どう思いますか?多くの人が思い浮かべるのは、映画『男はつらいよ』シリーズの主人公、フーテンの寅さんでしょう。テキ屋で生計を立てながら、全国各地を回っている寅さん。一箇所に留まらずフラフラしている状態を“フーテン”と表現しているようです。フーテンは漢字で書くと瘋癲で、元々は精神疾患を表現する言葉だったのですが、そこから派生して、一箇所に留まらない寅さん状態や、不良学生などを示す言葉になったようです。そんな理由もあってか『愛と誠』の太賀誠も“フーテン・タイガー”と呼ばれています。名前の太賀とタイガーをかけているところは洒落っぽくて面白く、もちろんタイガーには虎のように強いとか怖いとかの意味があるのでしょう。しかし虎=寅と考えれば、フーテン・タイガーはフーテンの寅さんになっちゃうんですよね。『男はつらいよ』のテレビドラマは1969年放送で、映画はその翌年に公開されています。一方で漫画『愛と誠』は1973年に連載開始です。当時の読者は“フーテン・タイガー”をどう思ったのでしょうか。

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