『ハドソン川の奇跡』撮影現場のトム・ハンクス、クリント・イーストウッド監督

数々の傑作を世におくりだしてきた巨匠クリント・イーストウッドが本日、86回目の誕生日を迎えた。キャリアを重ねてもとどまることなく新作を発表し続けるイーストウッド監督は前作『アメリカン・スナイパー』で自身最大のヒットを記録。秋にはトム・ハンクスを主演に据えた新作『ハドソン川の奇跡』の公開が控えている。

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クリント・イーストウッドは1930年5月31日生まれで、俳優として圧倒的な成功をおさめる一方で、自身の制作会社マルパソプロダクションを設立して1971年に初監督作『恐怖のメロディ』を発表。以降、次々に新作を手がけ、『許されざる者』と『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー作品賞と監督賞に輝いている。

注目すべきは、イーストウッドがキャリアを重ねることで、より大きな成功をおさめていることだ。前作『アメリカン・スナイパー』は世界興行収入は5億4700万ドルを突破し、キャリア史上最大のヒットを記録。ちなみに『ミリオンダラー・ベイビー』ではアカデミー監督賞の受賞者最高年齢の記録(74歳)を更新し、現在もこの記録はやぶられていない。

そんなイーストウッド監督の新作が『ハドソン川の奇跡』だ。2009年1月にニューヨークのハドソン川で起こった奇跡的な事件を基に描く感動作で、マンハッタン上空でエンジンが完全に停止してしまい、制御不能になった航空機に乗っていたサリー機長が、ハドソン川に機を不時着させ、乗客全員の命を救った奇跡のドラマを描く。

イースウッド監督はこれまで数々の作品を手がけてきたが、映画監督ジョン・ヒューストンの実話に着想を得た『ホワイトハンター ブラックハート』をはじめ、伝説的なジャズミュージシャン、チャーリー・パーカーの伝記映画『バード』、1920年にアメリカで起こった実話を基にした『チェンジリング』、ラグビーの南アフリカ共和国代表のドラマを描く『インビクタス/負けざる者たち』など、実話を基にした作品を多く手がけ、好評を博している。

新作のモデルになった実話は、多くの人から賞賛されたエピソードだけに、映画に対する期待値も高く、監督のキャリア史上最大ヒットを更新するのか? そしてどのような評価を得ることになるのかも気になるところだ。

『ハドソン川の奇跡』
9月24日(土) 新宿ピカデリー 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー


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