柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

1stステージ連覇か、後退か。浦和レッズにとって、過酷な2週間が始まろうとしている。6月11日(土)から15日間で5試合を戦う過密日程が待っているのだ。今週末の相手は上位直接対決となる鹿島アントラーズ。来週はガンバ大阪、サンフレッチェ広島とのアウェイ2連戦を敢行し、再来週にFC東京、ヴィッセル神戸を迎え撃つホーム2連戦が待っている。

浦和×鹿島 チケット情報

浦和は8勝3分1敗・勝点27の暫定3位で、首位・川崎フロンターレを勝点4差、2位・鹿島を勝点3差で追う。まず、ライバルである鹿島を直接叩き、未消化だった2試合で川崎Fを逆転しようと目論んでいるのだ。だが、先を見据えるのは指揮官の役割。選手たちはまず目の前の試合で勝点3を獲得するために全力を尽くす。

浦和は2試合連続スコアレスドローの悪い流れを断ち切りたい。第13節・アルビレックス新潟戦では相手のカウンターに苦しみ、興梠慎三のPK失敗も響き、連勝を4で止めた。『ACL』FCソウル戦での延長、PKから中3日で臨んだ第14節・サガン鳥栖戦では、引いて守る守備に手を焼き、なかなかシュートまで持ち込めないままホイッスルを聞いた。1stステージ優勝のためにも、3試合も白星から遠ざかるわけにはいかない。

リーグ戦の通算成績では26勝9分15敗と鹿島の後塵を拝すが、苦手意識はない。ここ11試合は浦和の負けなしと立場は完全に逆転した。過去5年間の対戦成績では6勝4分と浦和が圧倒する。

埼玉スタジアム2002での勝利は2009年12月まで遡らなければならない鹿島は、今度こその思いが強い。鹿島は浦和と対照的にリーグ戦3連勝、3試合で計8ゴールとチーム状況は上向きだ。

第12節・横浜F・マリノス戦では9分にMF柴崎岳のフリーキックを頭でFW金崎夢生が合わせ早々に先制すると、後半は横浜FMの猛攻を耐え抜いた。第13節・名古屋グランパス戦は前半の0-0から一転、後半は激しい打ち合いとなり、試合終了間際にMFカイオがこの日2得点目のゴールを決め、3-2の劇的逆転勝利を収めた。前節のヴァンフォーレ甲府戦では、浦和と同様に前半は引いて守る相手に苦戦しながらも、前半終了間際にFW土居聖真が先制。後半に入ると土井の2ゴール目に続き、柴崎、金崎もゴールを決め、圧勝したのだった。

なぜ、鹿島は引いた相手を崩すことができたのか。石井正忠監督は甲府戦後、「今までも固い守備の相手を、なかなか崩してゴールにつながることがなかった。そこをコツコツトレーニングし、2・3人の関係、複数の関係で相手のスペースに入っていく形を意識した。いろんなコンビネーションで崩す形があり、それで崩すことができたのではないかと思う」と明かした。

『明治安田生命J1リーグ』1stステージ第15節・浦和×鹿島は6月11日(土)・埼玉スタジアムでキックオフ。チケット発売中。