©劇場版「MARS~ただ、君を愛してる~」製作委員会

時間を区切ってスケジュールを立てるのが大好き

――藤ヶ谷さん自身が気持ちを抑えられないくらい好きなものを教えてください。

藤ヶ谷:
風呂に入る時間とか、自分の時間がすごく大事です。なので、映画を観ることにしたら、もう絶対動かないようにしたいんですよ。リモコンや飲み物を全部横に準備して、スタートする。

そのタイミングで電話がかかってきたとして、仕事の電話だったら仕方ないんですけど、同じ大学に通っていた地元の男友達で僕のことがすごく好きな友達がいるんですよ。彼が、次の日天候が崩れるとか、夏なのに涼しくなるって、よくそんな電話をしてくるんです。

「おい、元気か?」って、僕は映画を観るモードに入っているので用件を早く言って欲しいんですけど、「いや~、明日寒くなるらしいぞ」とかで、すごいイラッとしちゃうんですよね。だから最近は彼から電話が来たら切るって決めていて(笑)。そういう自分の時間を邪魔されるのが嫌ですね。

時間を自分で決めてスケジュールを立てるのが好きで、お風呂に海外ドラマを40分観ながら入って出るとこれくらいの時間だから、そこからセリフ覚えて何時くらいに寝ようかな、とか。それがキッチリいくときや、30分巻いて終わった!みたいに、時間を計算して予定を組むのが好きなんです。

だから電話がかかってくると、考えていた時間がズレるじゃないですか。その地元の友だちは電話がすごく長いんで、イラッとなっちゃいますね。

窪田正孝の滲み出る雰囲気に嫉妬!?

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――演技の面では、窪田さんから刺激を受けるようなことはあったんですか?

藤ヶ谷:
ありましたね。お互いにコミュニケーションはよくとりますけど、お芝居のときに関しては、「ここは俺こうするから」とか言わないんですよ、お互いに。リハ前まで他愛のない話をして、本番でお互いにスイッチ入れてやる、みたいな。

目の前にいる相手によって自分が変わったりもするし、自分が出したものによって相手が変わったりもする。(窪田さんの)経験が滲み出てる感じは「いいね~」ってちょっと嫉妬しちゃうくらい羨ましくもありました。

マサ(窪田さん)と、「高校生役ってどうなの?もうちょっとしんどいでしょ、28と27で」、「でも制服着なかったからまだセーフっすよね」みたいな話をしてて。でも僕自身は高校生の時だったら100%できてなかったな、と思っています。

デビュー前の頃のリアルな年齢でやっていたら絶対すべりまくっていましたね。「こうでしょ?」って若気の至り的な、わかっているつもりでやっちゃったんじゃないかなと思います。

だから飯豊まりえちゃんがリアルな高校生の年齢でやっていたので、僕もマサも「すげーな!」って言ってました。映画はキラが毎日のように涙を流したり、叫んだりっていうのが特に多くて。僕もマサも「最近の若い子はすごいね」ってそういう感覚で見てましたね(笑)。

やっぱり同世代のマサがいたのが良かったです。同世代と、リアルな高校生もいる撮影現場の空気も含め、すごく思い出に残っていて、終わっちゃう時は久しぶりに「すごい寂しいな」って思いました。

――窪田さんとは、作中では対立する場面が多いですが、撮影現場での雰囲気はどうでしたか?

藤ヶ谷:
現場ではまったく対立してないですね。ご飯も学校の給食の時間みたいに机をくっつけて、みんなで食べてました。すごく楽しかったですね。

対立するから現場では話さないようにしましょう、というわけでもないし、本番に入った瞬間にそれぞれの役に入って、みんながそれぞれ良い距離感を保てたのが、より良かったんだと思います。

――飯豊さんが海のロケのときに、寒いのに藤ヶ谷さんがなぜかベンチコートを着ない、とおっしゃっていたのですが、理由を教えてください!

藤ヶ谷:
ジャニーズの先輩が着ないと着れないという環境に育ったんで、あんまり着ないんですよ。だから「藤ヶ谷さんはロケジャンを着ない」みたいに言われるようになって、そうなると次の現場に行っても着ちゃいけない感じになるじゃないですか。あまり意識してはいないですけど、先輩が着ないと着ちゃいけないという空気感で育ったので、一番に着たりはしないですね。主演とかだと一番に持ってきてくれたりするんですけど、「あ、いやいや」って断るのが癖になっちゃってる感じです。

あと服も零はけっこう着ていたし、女性の方が冷えるとよくないので、自分じゃなくてキラとか晴美に渡してあげていたんです。そんな優しい一面もあるんですよ(笑)。