「一太郎二姫」のお兄ちゃんが感じる疎外感

・男の子の方が甘えたで、母親の愛情を求める

女の子は肉体的にも精神的にも成熟が早く、環境への適応力にも優れ自立心が強いです。これは、子どもを生む性であることも関係しているでしょう。

一方男の子は甘えたで、母親に構ってもらいたいという気持ちがとても強く、母親の気を引くためにいろいろ知恵を使います。母親の前でわざと悪いことをしたりするのは、その表れです。

女性の気を引きたいという男性心理は、大人になっても消えませんね。
 

・下の女の子ばかり注目され可愛がられるため疎外感を持ちやすい

もともと小さい赤ちゃんは注目を浴び可愛がられますね。
特に女の子は、顔つきや表情も男の子に比べ穏やかなことが多く、カラフルでおしゃれなベビー服を着せられるので、まさしくお人形のような愛らしさになります。

下の女の子ばかりが、親や祖父母、周りの人達の注目を浴び、チヤホヤされることが多いのです。

兄弟・姉妹の場合はギャップも少ないのですが、兄妹の場合、性差によるギャップが大きいので、上の男の子は、人一倍疎外感を味わうことになってしまいます。

「一太郎二姫」の場合に気をつけること

妹ばかりが注目され可愛がられるという状態が続くと、上の男の子の疎外感はどんどん大きくなります。

母親に注目してもらいたいと思って頑張っても、お兄ちゃんだからできて当たり前だと思われて褒めてももらえません。気づいてすらもらえないかもしれませんね。

しかも、自立の早い妹は早々と母親の手伝いをし始め、ますます母親を喜ばせ、自分の出る幕がない。

そこで、母親を振り向かせる別の手を使うしかなくなるのです。そうです、やんちゃや悪さを加速していくのです。母親は否が応でも目を向けざるをえませんよね。

母親の目を引くためにやんちゃがどんどんひどくなりがちなのです。ひどい場合は妹をいじめるなんてことも起こります。
 

気をつけたいのは4歳まで!

上の子が4歳くらいになれば、母親より友達や外に興味が向かっていきますから、年の離れた兄妹の場合は、下の子へのやきもちより、可愛いという感情が勝つかもしれません。

でも、3歳くらいまではまだまだ母親に甘えたい年齢ですから、下に女の子ができた場合は、意識してお兄ちゃんを見てあげましょう。

男の子の動きが激しいのは、DNAのなせる技。大人になった時には、その体力がものを言うのです。

お兄ちゃんなりに頑張っていることにはしっかり目を向けいっぱい褒めてあげてくださいね。叱ることが多くても、それ以上に褒めてあげればいいのです。
 

 

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」