女性限定ライブの通称・赤ミサ。会場内の空気はどうだったのか?

――当初はとまどいもありながら、今やすっかり虜になり足繁くライブへ通われていると思います。

ちなみに、初めて参戦したライブの印象はいかがでしたか? MAJO-METALさんとKYAN-METALさんは共に、2015年1月10日にさいたまスーパーアリーナで行なわれた「BABYMETAL LEGEND“2015”~新春キツネ祭り~」だったと伺いました。

MAJO「そうですね。当日は2FMOSH'SH SEAT(スタンド指定席)での参戦でした。ライブ映像は何度も見ていたんですが、正直『いきなりMOSH'SH PIT(アリーナ席)は怖いだろう』と思っていました(笑)」

KYAN「私もMOSH'SH SEATでの参戦だったんですよね。その年の6月には幕張メッセ(オールスタンディングライブ『BABYMETAL WORLD TOUR 2015 ~巨大天下一メタル武道会~』)でMOSH'SH PITを経験したんですけど、1曲目の『BABYMETAL DEATH』が終わったあたりで圧縮が辛くなり、友だちと(会場後方の)HAPPY MOSH'SH PITへ移ったんですよ。

でも、そこでも人がいっぱいで入れなかったところ、整理係のお兄さんがブロックごとの間にある通路で『見ていいですよ』と案内してくれて。ようやく落ち着いて見られるようになりました」

――HAPPY MOSH’SH PITでもやはり、たくさんの人たちが押し寄せていたというのは驚きですね。一方、SAKU-METALさんは初参戦が海外だったということで、当時の印象はいかがでしたか? 

SAKU「事前にライブ映像は見ていたんですけど、日本国内と比べて雰囲気も違うだろうと思っていたんです。言葉の通じない場所での公演はやっぱり不安もあるだろうし。でも、堂々としてみえるどころか、3人がステージを楽しんでいる様子や自信が伝わってきました。

会場も日本と比べて小さな場所が多く、気のせいではなく前方では目が合うんですよ。SU-METALが後ろの方まで目線を送っているのが分かるし、会場全体をむしろ『飲み込んでやろう』という意気込みも感じて。それからは父親といっしょに、海外にたくさん足を運ぶようになりました」

――ここ最近、国内では比較的大きな会場での公演が目立ちますが、海外だとやはりライブハウスならではの醍醐味もあるんですね。

ところで、今回の座談会における重要なテーマともいえますが、みなさん女性限定ライブの「赤ミサII」(2015年8月20日開催「APOCRYPHA -THE RED MASS- II」)への参戦経験をお持ちですよね。実際、その雰囲気はいかがでしたか? 男女での盛り上がり方の違いはあるのかが正直、非常に気になるところでもあります。 

KYAN「もちろん女性限定ライブでもモッシュが起きたんですけど、それ自体は男性と女性で特別に何か違うということはないかな。

よくあることだと思いますけど、当日も初めは客席の真ん中くらいにいたけど、モッシュに流されるままで終演間際には前から3列目くらいまで押し出されたり(笑)。実際のライブでは男性にまみれてモッシュへ参加したこともありますし。ただ、男性の方が背も高く力も強いから、圧縮がより過激な印象はあります」

MAJO「振り付けをマネする人も多いというか、曲の最初から最後までを完璧に踊りこなしている人をふだんよりもよく見かけた気もします。まあ、ライブ中の記憶は本人たちと同じく、個人的にあまりないんですけど(笑)。

ウォール・オブ・デスもぶつかってくる人はやっぱりいます。ただ、男性は背が高く力強い人たちもたくさんいるんですけど、その点でいえば、女性同士では弾き飛ばされることもあまりないような気がします」

SAKU「例えば『イジメ、ダメ、ゼッタイ』のウォール・オブ・デスでは誰かの合図によって始まりますけど、女性でも仕切る人は仕切るしそれぞれの役割が決まっています。会場の雰囲気でいうと、歌とキーの高さが男性たちがいるときよりピッタリと合うので、叫び声や合いの手もより強く響き渡る気もしますね。

Road of Resistance』で合唱するときも、やっぱりその部分では一体感も生まれてるんじゃないかと。ただ、客席の激しさは男女それぞれで変わるということはないと思います」