唯月ふうか 唯月ふうか 撮影:福家信哉

今年で36年目に突入する、夏のファンタジーミュージカル『ピーターパン』(演出・振付・上演台本/玉野和紀)が東京と大阪で上演される。現在、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でヒロインを務める高畑充希から、9代目ピーターパンとして16歳の時にバトンを受け継いだ唯月ふうか。「みんなのヒーローになりたい!」と、4年目のアツい夏が始まる。

ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」チケット情報

ある夜、ウェンディ、ジョン、マイケルの3姉弟は、ピーターパンと妖精のティンカーベルの導きで、永遠に子供でいられる「ネバーランド」を訪れる。四季が入り交じる不思議な島でインディアンらと存分に遊んだ3人。そろそろ家に帰ろうとした時、フック船長率いる海賊たちが現れる。なんと、ウェンディを自分たちの「お母さん」にしようというのだ。助けに来たピーターパンやインディアンのリリーを巻き込み、海賊船上で大乱闘が始まる。

ピーターパンといえば、フライング。ウェンディらと夜空を旅したり、海賊との戦闘では宙を舞いながらのアクションも披露する。「妖精の粉を撒く昨年の客席フライングでは、3年目にしてようやく子供たちの表情を見られるまでになりました。歓声を上げながら舞い落ちる粉を待っているみんなの姿が嬉しくて、自分はピーターパンなんだなと改めて実感しました」

座長として本番前には必ず円陣を組み、共演者らに言葉をかける。毎公演100%の喜怒哀楽を出し切るため、毎日の腹筋背筋も欠かさない。「観に来てくれる子供たちが本当にパワフルなので、そこから元気を貰いまた舞台に返せる、相乗効果がある。チームワークも万全で、出演者みんなが『ピーターパン大好き』と公演が終わる度に言うくらい。私も『もう終わりね』と言われるまで出演し続けたいとブログに書くほど、特別な思い入れのある作品です」

今年は宿敵のフック船長役に吉野圭吾が初参戦。唯月にとって3人目のフック船長だ。「橋本じゅんさんには毎回のアドリブで対応力を鍛えられ、2番目の大貫勇輔さんには体格や力では敵わないので、声の大きさで勝とうと頑張っていました(笑)。吉野圭吾さんは面白い方と伺っているので、どんな仕上がりになるのか私も楽しみです」

東京公演は7月24日(日)から8月3日(水)まで東京国際フォーラムホールC、大阪公演は8月17日(水)に梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。「子供から大人まで楽しめる作品です。劇場ではネバーランドの住人気分で、一緒にアツい夏を過ごしましょう!」

取材・文:石橋法子