MEJIBRAY

1曲目は「羽が咲く…」というフレーズが印象的な新曲『羽花』。鮮やかなサビから一転して激しくなる鮮烈なナンバーだ。

『BLACK REBELLION』では特効の炎があがり、真っ黒なステージの壁にMEJIBERAYの巨大なバックドロップがせり上がっていく。

「ぶっとべ! クールモンスター!」と綴が煽り『VICTIM(ism)』へ。そして「オンベース!」という恒例の綴の呼びかけから恋一のベースが炸裂する『マダリ』と雪崩れ込んでいく。恋一がツアーファイナルのために用意した、デコラティブなリッケンバッカーも眩しい。『insomnia』とアップテンポなナンバーが続き、フロアは熱量を増していく。

SEの「天地創造-黒い雨-」を経て、スモークが立ち込める中始まったのは『-XV-』、『人間』での、下から照りつけるライトの光をまとう綴はまるで別の生き物のよう。パフォーマーとしての力量を感じさせてくれる。

そして、『RenYuS』までダークな曲が続き、再び『ネペンテス』で、激しさを増していく。

綴(Vo)

「君“たち”が教えてくれた」という綴の言葉

「今まで聞いたこともないようなでっけえ声聴かせてくれるんだろうな! もっとここまで届けろ! 死ぬ気でかかってこい!」と『DIE KUSSE』を叩きつけ、「バカをする準備は良いか?」と『嘘と愚行-それもまた人間らしいって神様は笑ってるの-』『枷と知能-それってとても人間らしいって神様は笑ってるの-』と畳み掛け、『BOWWOW』での忠誠心をみせつけるようなシンガロングと、これぞMEJIBRAYのライブ! といえる一体感を構築している。

「覚悟はいいか?」という綴の言葉通り、バンドもフロアも限界に挑戦するような勢いの『APOCALYPSE』2連発と、熱量はとどまるところをしらない。

恋一(B)

そして綴の「始まりの曲だ!」という声から奏でられたのは『カルマ-瓦礫のマンティコーラース- 』。MEJIBRAYにとってアンセムともいえるこの曲だが、あの頃よりずっと精悍なリズムを奏でるメト、自由気ままなようでバンドに対する責任感のようなものが見えるようになった恋一、ギターヒーローと呼べる存在になったMiA、そして多彩な表現力を身につけた綴。あの頃のままの部分もあるし、そうでない部分もある。

サビの歌詩を「君“たち”が教えてくれた」と言い換えた綴。この2日間の本編を締めくくるのにふさわしい『カルマ』だった。