ピクサー・アニメーション・スタジオ創立30周年の今年、劇場公開された「アーロと少年」。

劇場でご覧になった方は、その完璧なまでの自然描写に圧倒されたのではないでしょうか?

もし、主人公の恐竜が登場しなければ、誰もが実写された風景だと信じて疑わないほどのリアルな描写でした。

そんな息を呑む壮大で美しい映像と感動のストーリーを、遂にMovieNEXやデジタル配信で見られることになりました! 

臆病で弱虫な恐竜アーロ、悲しみの中で手に入れたものとは?

物語は、遠い遠い昔、もしも地球に隕石が衝突しなかったら…?

恐竜たちは滅びることなく、彼ら独自の世界を創りだしていたかもしれません。

そんな太古の世界に生きる、弱虫な恐竜アーロの物語です。

恐竜好きの男の子なら、アーロを見て草食恐竜のアパトサウルスだと言うでしょう。

人間も登場するのですが、皆さんの想像を超える、ちょっとびっくりするような形で登場します。

恐竜一家の末っ子アーロは、甘えん坊で怖がり。
父親がいないと何もできない男の子でした。

そんなアーロを鍛えようと自然の中に連れ出した父親、時に厳しく時に優しくアーロを導きます。父のようにたくましくなりたいとアーロも必死で頑張ります。

ところが、途中嵐に見舞われ、アーロをかばって激流に飲まれた父は命を落としてしまいます。

自分も川に流され見知らぬ土地で目覚めたアーロは、絶望と悲しみに打ちひしがれます。
目標とする偉大な父はもういないのです。

そんなアーロの前に、かつて父親の罠にかかったところを逃がしてやった、不思議な少年スポットが現れます。

つかず離れずついてきては陰に隠れてアーロを見ているスポットですが、アーロが危険な目に遭うと、なぜか助けてくれるスポット。最初は距離を置いていたアーロもだんだん心を開いていきます。

自分より身体はずっと小さいのに、一生懸命アーロを守ってくれるスポットは、いつしか一緒に旅する心強い友達になります。  

アーロとスポット、ふたりの出会いが伝えるもの

このストーリ-の主人公は、恐竜のアーロ。
恐竜達は言葉をしゃべりますが、人間の子どもスポットは、一言も言葉を発しません。

一言も話さないのだけれど、アーロと友達になりたいと思っていることが伝わってきます。

それは、いつもアーロのそばにいて、アーロを見守っているから。
そして、アーロが困った時や危ない時には、すぐに駆け付けてくれるからです。

アーロとスポットは、友達になるのに言葉は大切ではないと教えてくれます。

「君を大切に思っているよ」ということを伝えるのに、必ずしも言葉は必要ではないのですね。  

“本当の友達”ってどんな存在?

 アーロと一緒に行動するこの小さな少年は、自分より大きな敵にも向かっていきます。

身体が大きいのに臆病だったアーロの中で、何かが変わっていきます。