『ファインディング・ドリー』来日記者会見の模様

長編アニメーションとして全米歴代No.1のオープニング記録を樹立したディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』を手がけたアンドリュー・スタントン監督、アンガス・マクレーン共同監督が6月29日、都内で行われた来日記者会見に出席。かつて「続編は作らない」と宣言していたスタントン監督は、前作『ファインディング・ニモ』以来、13年ぶりとなる続編の製作に至る心境の変化を語った。

その他の写真

忘れん坊のドリーが、生き別れになった家族を探しに大冒険を繰り広げる海洋ファンタジー。前作に引き続きメガホンをとるスタントン監督は、「当時は本当に続編のことなんて考えられなかった。今回の経験を通して、今後“never”という言葉は使わないことにしたよ」と思わず照れ笑い。きっかけは2012年、『ファインディング・ニモ』の3D製作に関わったときだといい「改めてドリーの将来が心配になってしまってね。家族と再会もできず、忘れん坊の性格が災いして、いつも周りに謝ってばかりのドリーに、自分のことを好きになってほしいと思ったんだ」と続編製作の経緯を説明した。

全米での記録的ヒットについて、マクレーン共同監督は「きっとファンの皆さんが、旧友との再会を待ち望んでいてくれたからだと思う。それほどドリー、それにニモやマーリンは愛される存在なんだ」。前作から1年後という設定になっており、「大冒険を経て、ニモは10歳分くらい成長したからね。実体験を通して得た自信を、今度はドリーに伝えてほしいという気持ちがあった」と語った。

会見には日本語版のキャストを務める室井滋(ドリー役)と木梨憲武(マーリン役)、上川隆也(タコのハンク役)、中村アン(ジンベイザメのデスティニー役)が来場。「ドリーは物忘れが激しいし、ハンクは足が7本。デスティニーは視力は弱かったり、皆ハンデを持っていますが、それを個性としてプラスに捉えている。そんな姿を見てほしい」(室井)、「うちの娘がちょうど13歳なので、ぜひ家族と観たいですね。僕らがアフレコをしている間も、ピクサーでは編集作業が行われたそうで、さすがプロ集団」(木梨)とアピールした。

『ファインディング・ドリー』
7月16日(土) 全国ロードショー

取材・文・写真:内田 涼