(写真左より)遠藤保仁(ガンバ大阪)、小笠原満男(鹿島アントラーズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS (写真左より)遠藤保仁(ガンバ大阪)、小笠原満男(鹿島アントラーズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ開幕戦は、舞台を変え1stステージ開幕戦と同一カードとなった。12勝3分2敗で1stステージ優勝を決めた鹿島アントラーズと、7勝3分7敗で勝点15差の6位に甘んじたガンバ大阪。1stステージで明暗を分けた両クラブが、新たに横一線のスタートを切る。

鹿島アントラーズ×ガンバ大阪 チケット情報

4か月前の一戦は、交代策が勝敗を分けた。互いにチャンスを作るも、ゴールが遠い中、G大阪が66分に宇佐美貴史、69分に鹿島はカイオと鈴木優磨のアタッカー陣を投入。2枚替えの3分後、カイオのクロスを鈴木がヘディングで決め、決勝点を挙げたのだった。試合後、G大阪・長谷川健太監督は「鹿島の交代が非常にハマり、こちらの交代が機能しなかった」と敗因を口にした。選手交代の妙とともにイエローカードを5枚もらいながらも、鹿島が前線からの激しいプレスをかけ続けたのが印象的な90分間だった。

あれから4か月、6連勝で1stステージを締めた鹿島に対し、G大阪は最後の5試合を1勝2分2敗と勝ち切れずなかった。第15節・湘南ベルマーレ戦、第17節・名古屋グランパス戦はともに試合終盤で3-2としながら、守り切れずにドローに終わった。終盤5試合で8得点9失点という不本意な数字がG大阪の現状を表している。

鹿島は終盤5試合で13得点3失点と優勝にふさわしい数字を残している。直近5試合で土居聖真が4ゴール、金崎夢生、カイオ、鈴木がそれぞれ2ゴールとどこからでも点が取れるのは心強い。一方、ラスト5試合で3ゴールを挙げている宇佐美がチームを去ったG大阪は、アタッカー陣の奮起が2ndステージ巻き返しの必須条件である。

長谷川監督はキーマンにふたりのブラジル人アタッカーを指名した。パトリックとアデミウソンだ。今季加入したアデミウソンは高度なテクニックを披露するものの4得点と本領発揮には至っていない。パトリックは深刻だ。ターゲット役としてゴールに絡んでいるが、未だ無得点。パトリック&アデミウソンの爆発は、遠藤保仁にかかっている。ボランチからトップ下に移り、類稀なパスセンスを見せ付ける遠藤がいかに両助っ人をゴールへ導くか、その手綱さばきが注目される。

G大阪が遠藤なら、鹿島には小笠原満男がいる。攻撃の組み立ては柴崎岳が中心になっているが、チーム全体、ゲーム全体のコントロールとなれば、やはり小笠原の存在感が大きい。リズムが悪い時、相手ペースの時にこそ、小笠原は頼りになる。

37歳となった今も中盤の底で睨みを利かす小笠原と、36歳となりよりゴールに近い仕事を求められる遠藤。同学年のふたりのMFが2ndステージ開幕戦の勝敗、そして、2ndステージの鍵を握る。

『明治安田J1』2ndステージ第1節・鹿島アントラーズ×ガンバ大阪は7月2日(土)・茨城県立カシマサッカースタジアムでキックオフ。チケット発売中。