(左から)プロデューサーの岩倉達哉氏、訓覇圭氏、堀切園健太郎監督

映画『外事警察 その男に騙されるな』の一般試写会が16日に都内で行われ、上映後に堀切園健太郎監督と、プロデューサーの訓覇圭氏、岩倉達哉氏によるトークイベントが開催された。

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本作は、2009年に放送されたNHKの連続ドラマを映画化したサスペンス・エンターテインメント。対国際テロ捜査の諜報部隊、警視庁公安部外事課、通称“外事警察”の活動に焦点をあてた本シリーズは、陰謀と騙し合い、渦巻く人間ドラマを描き、これまでにない刑事ドラマとして注目を浴びている。ドラマのスタート前から脚本の素晴らしさに惚れ込んだという岩倉氏は「題材としても新しく、映画としてスケールアップできると思い、映画化を提案しました」と振り返る。

人気を博した米ドラマ『24』シリーズのような刑事ドラマを目指し、徹底的にリサーチを重ねた結果を作品に盛り込んできた本シリーズ。警察関係者はもちろん、外事警察として活動する人たちにも接触をとったという堀切園監督は、「日本版CIAとか言われているけれど、CIAのようなことは全くできなくて、彼らは地道に協力者に頼りながら調査していく。そして『自分の家族よりも、協力者との関係が大事』と言い切る。そう言い切ってしまう彼らの価値観は何なんだろう? その信頼関係を知りたいというのがこの作品のスタートであり、“信じるとは何なのか”“信じることの強さ”がテーマになっていきました」と語り、訓覇氏は「本当にすごい事実ばかり…。現役の方にも話を聞きましたが、彼らは偽名でした。しかも場所ごとに名前を変えている。品川ならこの名前でこういう人物というふうに。本当にスリリングですよね」と話した。

最後に堀切園監督は、「“その男に騙されるな”というサブタイトルが付いているので、渡部篤郎さんの演じる主人公に騙されるんじゃないか? と身構えて観てしまうと思う。でも、よくよく観るといろいろな人が騙したり騙されたり騙されるフリをしたりしている。そんな視点でもう一度観てもらえると、もっとドキドキすると思います」と集まった観客に語りかけ、「苦労がまだ体に残っているので、次を考える余裕はないけれど、続編をやりたいという気持ちはある」と宣言した。

『外事警察 その男に騙されるな』
6月2日(土)より全国ロードショー