“舞台女優”神田沙也加の凄み

そして何よりも言及したいのは、神田沙也加のド迫力演技である。原作をご存じの方はみなさま知っているシーンだろうから言及してしまうが、江ノ島盾子おしおきシーンの壮絶さ、さらには一番演技力のいるパートをひたすら一人で回しきる胆力たるや……。

リアルすぎた江ノ島盾子(神田沙也加)の処刑シーン 撮影:tama

彼女もまた、『ダンガンロンパ』シリーズの大ファンを公言しており、初演から演じている“超高校級のギャル”江ノ島盾子はその中でも思い入れの強いキャラクターだという。神田沙也加の中では、自身が江ノ島盾子を演じることが自分なりの“シンデレラストーリー”だと語っていたが、それだけの意気込みがしっかり見える熱演だったと思う。

女優としての神田沙也加を見たことがない人は、ぜひ『ダンガンロンパ』シリーズを初見にしていただくと良いだろう。ラストシーンの衝撃は語るに余りあるので、自分自身の目と耳、そして肌で感じ取っていただきたい。

ちなみに、舞台版の主題歌も神田の所属するユニット・TRUSTRICKが担当しているため、そちらも意識して聴いてみると楽しいかも知れない。

見どころはしずちゃんの“パンチラ!?”

さて、キャスト絶賛はこのあたりにして、見どころシーンの説明などもさせていただこう。

個人的には“超高校級の格闘家”大神さくら役にしずちゃんこと山崎静代がキャスティングされたのは、今回の舞台のポイントだと思っている。

ご存じの通り、山崎は女子ボクシングで日本代表として大会に出場するほど、自身もボクサーとして活躍した経歴を持っている。劇中のアクションシーンは多数あるものの、彼女が出てくるとその場のオーラが跳ね上がるのは気のせいではないだろう……。ムキムキの特殊メイクを全身に纏いながら、ときに実戦のスパーリングさながらの俊敏な動きを見せる彼女のアクションには要注目である。

特殊メイクでムキムキになった大神さくら役の山崎静代  撮影:tama

「劇中で何回私のパンチラが見られるかも見どころです」とは本人の談なので、気になる方はパンチラ回数も数えながら楽しまれるとよかろう(笑)。