特殊捜査課のデカ長(50歳)を演じているのは、『マルモのおきて』や『妖怪人間ベム』の鈴木福くん。『太陽にほえろ!』の石原裕次郎を彷彿とさせる出で立ちと統率力で特殊捜査課を引っ張るが、話すと舌っ足らずなので、そこがカワイイ。吉瀬美智子が演じる鑑識課の凛子とは、ただならぬ関係にあるようで、仕事の合間には署の屋上で2人きりで会っている。

このドラマには、凛子のほかにも、勝地涼が演じる新人刑事の国光など、何人かの大人が登場しているが、みんな子供になってしまった特殊捜査課をフツーに受け入れているところが面白い。だから、吉瀬美智子も福くんに向かって、「最近、全然来てくれないのね」とか、「子供になる前からご無沙汰よ」とか言う。それに対してデカ長の福くんも、渋く大人の対応をしたりするので、そこがやたらと面白いのだ。

特殊捜査課の紅一点、マイコ(30歳)を演じているのは、『家政婦のミタ』で末っ子だった本田望結ちゃん。クールな女刑事で、女子力も高い。80年代の浅野温子を思い出させる雰囲気だが、これまた7歳の女の子が大人びた話し方をする時の独特の可愛さがある。

あと、落としのナベさん(59歳)と呼ばれているベテラン刑事を演じる、鏑木海智くんもいい味を出している。完璧な昭和顔で、本当に特殊ガスを吸って小さくなったのではと思わせる説得力がある。デカ長は基本的に現場へ行かないので、ナベさんの活躍は必見だ。 

他にも、太っちょ体型のイノさん(49歳)、頭脳派のスマート(39歳)、おしゃれで女好きのエナメル(29歳)、熱血タイプのブル(28歳)などが子供になってしまっているのだが、みんな見た目は子供なので、学校へ行きながら刑事の仕事をしている。だから、事件が架橋に入った時は、学校をズル休みしなくてはならない。その言い訳がいちいち面白い。しかも、体は子供なので、ときには眠くなったりする。刑事だから仕事優先なのに、遠足には行きたくなってしまったりする。そのあたりのゆるい設定が、また面白いのだ。