左から真野恵里菜、平野綾、溝端淳平、高岡早紀 左から真野恵里菜、平野綾、溝端淳平、高岡早紀

「愛しあってるかい!」「ひとつ屋根の下」など数々のテレビドラマの脚本を執筆しヒットを飛ばしてきた野島伸司が、初の舞台脚本を手がける。その舞台『ウサニ』の製作発表が5月17日に都内で行われた。会見では野島のほか、出演の溝端淳平、平野綾、真野恵里菜、高岡早紀と演出の永山耕三が登壇した。

本作は、2003年に野島が発表した同名小説をもとに舞台化するもの。アマゾンで伝説のへびイチゴの精霊を捕獲した主人公の青年・コーゾーと、へびイチゴの精霊が宿ったウサギに似せたぬいぐるみ・ウサニ、そして謎の美女・レーコとの三角関係を描いたファンタジー恋愛ストーリー。「なぜ男は浮気をするのか」と「純愛」をテーマに、野島の独特なセリフで複雑な恋愛関係を描く。

会見で野島は「実写でない分、世界観に制約がなく自分がファンタジー作家か?と思うほど自由に書けました。この作品が毎年公演できるよう、キャストの皆さんに頑張ってもらいたい」と余裕の発言。演出の永山も、野島ワールドの舞台化に「彼の言葉が生の舞台でどう生きてくるか楽しみ」と期待を寄せる。また、舞台上で使用する曲は小室哲哉が書き下ろすことも発表された。

主人公のコーゾーを演じる溝端は「大先輩の俳優に野島さんの脚本は特別だと聞いていました。その脚本で主演を務められて光栄です。この舞台のテーマは若い僕にとって難しい題材ですが、野島さん、永山さんの胸を借りて頑張りたい」と意気込みを語った。記者から舞台に引っかけて“浮気”について質問されると「浮気も二股もしたことがないし、されたこともない」と男らしく断言する溝端に対し、レーコを演じる高岡は「浮気は当然ないです」と強調しつつ「(なぜ)男は浮気をするのか私もわからないのでこの舞台で勉強したい」と大人の発言で答えていた。

ウサニ役は平野と真野のダブルキャストで演じる。平野は「今までは腹に一物のある役ばかり(笑)。純粋な役は初めてなので色んな意味で挑戦していきたい」とコメント。一方、真野は「役を通して真実の愛を知れたら」と恥ずかしそうに語った。また、ふたりの印象について溝端は「精霊役のイメージにぴったりで台本もスムーズに読めそう」と早くも稽古が楽しみな様子。高岡にも「美しく気さくな人」と好印象を抱いていたところ、高岡の「年下には興味がない」「息子と歳が近いから誘惑できない」との発言に気後れする場面も。さらに、理想の女性像を訊かれた溝端は「友達や家族を大事にする人がタイプ。年上、年下は関係ないです。ちょっとした所作に女性らしさがある人も好き」と明かした。

公演は8月3日(金)から8月26日(日)まで東京・ル テアトル銀座にて上演。チケットは6月24日(日)より発売開始。

取材・文:藤田正恵

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