映画『日本で一番悪い奴ら』の大ヒット記念イベントが9日、東京都内で行われ、出演者の綾野剛、矢吹春奈、瀧内公美、白石和彌監督が登壇した。
本作は、北海道警察で実際に起き、「日本警察史上最大の不祥事」とされた事件を題材に描かれた異色作。
「正義の味方、悪を絶つ」の信念を持ちながらも、あらゆる悪事に手を染めていく道警の刑事・諸星要一を演じた綾野は、本作で「第15回ニューヨーク・アジア映画祭」のライジング・スター賞を受賞した。同賞は「これからの世界的な活躍が期待される俳優」に贈られる。
この日、観客のフラワーシャワーを浴びながら登壇した綾野は「こんなふうにスタンディングオベーションで迎えていただいて光栄です」と感謝のあいさつ。白石監督も「(本作で)綾野剛が“GO AYANO”になった。これから世界に羽ばたいていく役者になるんだろう、早くこっちで勝負してくれと現地の人も言っていた」と明かした。
また、映画祭で観客と共に本作を鑑賞した綾野は「皆さん、とにかく、こんなところで笑うの? というぐらい、ずっと爆笑なんですよ。冒頭の、車で追っ掛けているシーンからクスクス笑っていて、『シートベルト締めるデカがどこにいるんだ、馬鹿野郎!』と言った瞬間にはもう大爆笑だし…」と振り返った。
続けて「日本の文化というわけじゃないけど、映画館ではいろんなお客さんがいるから、気も使うし“おもてなし精神”もあるので、あまり前のめりになって声を出したりできないじゃないですか。そんな中で(米国では)逆にああやって声を出して普通に拍手とかも起こったりするので、ある種、エンターテインメントとして3割増しは面白く見られるんじゃないかなと。(自分も)巻き込まれて見るのですごくいいなと思いました」と刺激を受けた様子だった。
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