興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

他のダービーと一線を画すほどの熱気に包まれ、緊迫感がピンと張り詰めるさいたまダービー。埼玉スタジアム2002に舞台を移して行われるさいたまダービー第2ラウンドは、これまでと異なる空気が流れるだろう。今回の浦和レッズ×大宮アルディージャは、小中高生が全席550円の特別価格となっている。ということは、現在発売中の前売料金3800円のSA指定席も、2500円のバックアッパー席も、小中高生に限り550円なのだ。熱く激しいさいたまダービーに、大挙して訪れる子どもたちの活気がプラスされることだろう。

浦和×大宮 チケット情報

浦和は1stステージ第13節から5連勝と再び上昇気流に乗った。2ndステージ開幕戦・アビスパ福岡戦では数的不利と先制点を奪われるビハインドを跳ね返す逆転勝ち、第2節・柏レイソル戦ではポゼッションサッカーができないがらも決定力の差を見せ2-0、前節はアディショナルタイムに興梠慎三が決め、6シーズン勝利のなかった鬼門・ユアテックスタジアム仙台で勝点3を獲得した。どの試合も引き分けに終わっていても、おかしくない厳しいゲームだった。それでも勝点9を積み重ねたのだから、さすが浦和と言えよう。

年間1位・川崎フロンターレ、2位・鹿島アントラーズをぴったりマークする3位・浦和だが、この夏は正念場となる。興梠と遠藤航が大宮戦後に『リオ五輪』のため、チームを離れるのだ。攻守の軸を失うのは明らかな戦力ダウンとなるが、ペトロヴィッチ監督は「ふたりが抜けるのは痛いし、その間の戦いは決して簡単ではないだろう。ただ、五輪は非常に重要な大会であると私も認識している。クラブとしても心から協力したいという気持ちでふたりを送り出したい」と前向きに語る。さらに指揮官はここ5試合4ゴールと好調の背番号30に「慎三には次の大宮とのさいたまダービーで得点を決めて、気持ちよく五輪に行ってほしい」と注文することも忘れなかった。

一方の大宮は、2ndステージに入って、1勝2分と粘り強く戦っている。1stステージは5位に食い込んだものの、終盤4試合は2分2敗。しかも、2nd開幕前にはFW家長昭博と左SB和田拓也が戦線離脱した。攻撃の生命線を握る家長を欠きながら、勝点を積み重ねているのだ。怪我の功名もある。ネイツ・ペチュニクがパフォーマンスを上げてきたのだ。フィニッシュを担うのはもちろん、攻撃でターゲットになり周りを生かせば、守備でも汗をかくだけではなくボールを奪取する。ネイツは大宮の一員らしくハードワークを厭わない。

『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ第4節・浦和レッズ×大宮アルディージャは7月17日(日)・埼玉スタジアムにてキックオフ。夏休み前最後の日曜日は、いざ埼スタへ!