(左から)庵野秀明総監督、石原さとみ、長谷川博己、竹野内豊

12年ぶりに日本で製作された「ゴジラ」シリーズ最新作『シン・ゴジラ』の完成報告会見が7月19日、都内で行われ、脚本・編集・総監督を務めた庵野秀明が出席し、「日本映画の何かが変われば」と強い手応えを示した。同日、過去のシリーズとして最大規模となる世界100の国と地域での配給決定が発表された。

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会見冒頭、「まずは『エヴァ』ファンの皆さんに謝っておきたいです。長らく(新作を)お待たせしてしまい、申し訳ないが僕自身にとって、魂を削り取る作品であり、前作(ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q)で削り切ってしまった」と挨拶した庵野総監督は、『シン・ゴジラ』完成を機に「今は救われた気持ち。言葉にならない」といい、「これで今後もエヴァを作り続けることができると思います。『ゴジラ』も本気でやっておりますので」と決意を新たにしていた。

当初は「最初の『ゴジラ』を超える自信も、近づく自信もないのでお断りしていた」といい、「わずかでも近づけるには、同じようなことをやるしかなかった」。本作ではフルCGのゴジラが大暴れしており、「CGが持っている人間的じゃない部分を生かした。CGも素晴らしい出来で、日本のCGに対する印象も変わるはず」と話していた。

会見には庵野総監督をはじめ、長谷川博己、竹野内豊、石原さとみが出席。「圧倒されました。誰にも真似できない、新しいゴジラ。新しい日本映画が完成した」(長谷川)、「メッセージ性が強い作品。フルCGの映画だが、SF感がないのも驚いた」(竹野内)、「怖くて震えました。残酷であり、3.11の経験もよみがえってきた。撮影中は胃が痛い毎日だった」(石原)と本作への思いを語った。

『シン・ゴジラ』
7月29日(金)公開