(左から) 高橋広樹、 中島ヨシキ、南早紀 (左から) 高橋広樹、 中島ヨシキ、南早紀

音楽朗読劇『ジキルvsハイド』が2019年11月4日(月・祝)によみうりホールで上演される。原作は、19世紀末のロンドンを舞台としたロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説『ジキル博士とハイド氏』。これまで多くの舞台化や映画化がなされてきたが、今回の音楽朗読劇は、登場人物を3人に絞り、地の文で状況を説明しながらセリフを発するスタイルだという。出演する、中島ヨシキ(ジキル博士とハイド氏役)、高橋広樹(アタソン役)、南早紀(マリー役)の3人に話を聞いた。

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2018年の初演にはアタソン役を演じた中島。当時ジキル博士とハイド氏役だった江口拓也の演技を見ていたこともあり「自分の役のイメージは何となくできていた」というが、高橋のアタソン役は「自分が初演時にやったものとは全く違うもの」で、「再演ならではの楽しさがある。のびのびとやらせてもらっている」。その上で、「朗読劇は基本的には声と音楽だけ。それができる声優の真骨頂をお客様に見せられる機会になればいいなと思う」と話した。

すでに10月に2公演を終えた高橋は「キャストが違えば、空気も違う。役も話も同じだが、伝わってくるキャッチボールの速度や球筋に違いがあった。稽古ではその違いを味わいつつ、楽しい時間を過ごした」。そして、朗読劇については「お客様と共有できるイメージを作れるか。それが朗読の一番の醍醐味。個人的には、普通の演劇よりも朗読劇の方が、客席との一体感が生まれやすいと思う。一期一会その公演に来てくださるお客様との『ジキルvsハイド』が作れれば」と語った。

マリー役の南は、本作品に初参加だが、「先輩たちや演出家からのディレクションで、自分の中でマリー役の方針が出来つつある。本番までに完成させるように頑張ろうと思う」と意気込む。「原作を知っている人も知らない人も、この朗読劇を見て、いいなと思ってもらえるようなお芝居にしたい。また、朗読劇自体初めてのお客様にも、朗読劇の魅力が伝わるようなパフォーマンスができたら。劇場で一緒にこの『ジキルvsハイド』の世界を楽しみましょう」と述べた。

上演時間は約90分(途中休憩なし)予定。また、11月30日(土)には神奈川県立青少年センター紅葉坂ホールで、13時半公演(伊東健人、神尾晋一郎、田中美海)、19時公演(石川界人、中島ヨシキ、吉岡茉祐)も行われる。

取材・文:五月女菜穂