嬉しいです、そういう言葉…。(と、消え入りそうな、ささやき声で話す佐江ちゃん)

ーーとってもロマンチックな楽曲でしたが、他の楽曲もロマンチックなものが多いのですか?

今の段階では、これから出来上がってくる曲もあったりするんです。ロマンチックな曲もありますが、でもやっぱり『王家の紋章』は、すべてがロマンチックというわけでもないから。

“戦い”や“心の葛藤”もあって、シリアスな歌や、暗めな歌があったり、逆に、キャロルっぽいポップな歌もあったり。本当にいろんな楽曲が詰まってます。

作曲家のシルヴェスター・リーヴァイさんはすごい方です。もちろん、すごい方だということは分かるんです。

だけど、本当に正直な話、演劇界でずっと活躍してきた方と同じくらいに“すごい”ということを、語れるわけではなかったんです。今も語れるわけじゃないんだけど…。

でも今回、リーヴァイさんが『王家の紋章』のために新しく楽曲を作って下さって、もちろんまだ、世界のどこにも出ていない作品で。“知っているのは世界中で、まだ数名だけ”という楽曲をいただいたとき、

“すごい楽曲を作る方なんだ”

って、音を聞いていて感じたんです。涙が出そうになる楽曲が、本当にたくさんあって。。

ーー他のキャストの皆さんは、それをすでに他の舞台で味わっているので、すごさが分かっているんでしょうね。佐江ちゃんも今回、ようやく分かり始めたという感じではないですか。

いや、まだまだです。。

ーーでも、“すごい”と思うことが、逆に緊張につながったりしませんか? SNSに“壁を超えたい”と書いてあったこともありましたね。

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