母乳に悩むママたちへ

――最後に「母乳育児」を願うママたちへ、アドバイスをいただけますか。

『「思い込み」を捨てましょう!

って、前回と同じになってしまいますが(笑)その一言に尽きます。

母乳育児は本来、もっともっと「楽」なものだし、“合理的”なものともいえると思うんです。

泣いた子をあやすのにも、数秒で済むか数十分かかるか、この違いは大きいでしょ? いわば“生産性”が高いんですよ。

スピリチュアルな観点とは真逆になるかもしれませんが、ママがおっぱいによって「楽」な育児をすることで、時間にしても心の余裕にしても、得られるものってたくさんあるんじゃないかしら。

さらにね、授乳の度にオキシトシンというホルモンが出るのですが、このホルモンは母体に癒しを与えてくれる効果があります。

育児疲れを癒すために一時保育を予約してマッサージに、というのももちろんいいと思います。そういう時間も大事。でも、その手配で逆にやることが増えてグッタリしちゃうことってありませんか。それを考えたら、授乳のたびにヒーリングができるなんて、お得でしょ? (笑)

あぁ、母乳育児は大変なものじゃないんだ、トラブルがあっても、解決できるものなんだ。プラスして、防災にもなっちゃうんだ!

そんな風に思って、おっぱい生活をスタートして欲しい。私たちもそのために正確な情報発信と、医療関係者への啓発活動を続けてゆきます。

ひとりでも多くのママが“快適母乳生活”を送れることを、祈っています。』

 

■光畑 由佳(みつはた ゆか)氏 プロフィール

子連れスタイルで子育てと社会を結びつけ、多様な生き方や育て方、働き方を提案するNPO法人「子連れスタイル推進協会」代表理事&授乳服メーカー「モーハウス」代表。三児の母。内閣府「暮らしの質」向上委員会委員、経済産業省「中小企業経営審議会」臨時委員、茨城県ユニセフ協会評議員、茨城大学社会連携センター特命教授。趣味はお産・おっぱい・建築とのこと。

 

15の春から中国とのお付き合いが始まり、四半世紀を経た不惑+。かの国について文章を書いたり絵を描いたり、翻訳をしたり。ウレぴあ総研では宮澤佐江ちゃんの連載「ミラチャイ」開始時に取材構成を担当。産育休の後、インバウンド、とりわけメディカルツーリズムに携わる一方で育児ネタも発信。小学生+双子(保育園児)の母。