「子ども向けの玩具展開を考えて制作されながら、それまでの勧善懲悪もののロボットアニメとは異なり、人類同士が争う、複雑な人間ドラマを描いたことが、大人になってもファンであり続けられる作品の魅力となったのではないでしょうか。そのため、ユーザーの成長とともにビジネスの展開を広げていくことが可能でした」

エンターテインメント施設やシリーズ専門誌、アパレルなど、幅広い展開を続ける「ガンダム」。『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』のアニメ化も動き出し、ガンダムワールドは新たなシーンを迎えそうだ。
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現在、プラモデルをはじめとする『ガンダム』商品の売上は年間400億円と一大市場を築き上げている。また、パッケージの売上低迷が叫ばれている中、現在展開中のOVAシリーズ『機動戦士ガンダムUC』はDVD・Blu-rayの売上が各巻20万本を超えるヒット作となっている。

「現在のアニメビジネスは、キャラクターグッズかパッケージのいずれかの売上によって成り立っている作品がほとんどです。『ガンダム』はその両方が成功している、珍しい存在と言えるでしょう」

しかし、『ガンダム』が現在のように幅広い層からの人気を獲得したのは、ここ10年程のことだと増田さんは話す。

「1990年代まで、『ガンダム』の人気を支えてきたのは、1980年代のガンプラブーム当時に子どもだった、現在の30~40代の男性ファンでした。しかし、2002年のテレビアニメシリーズ『機動戦士ガンダムSEED』のヒットによって、女性ファンを中心に、新規ファンの獲得に成功し、『ガンダム』は国民的な作品になり得たのです」

現在放送中のテレビシリーズ『機動戦士ガンダムAGE』では、従来のシリーズよりも低年齢層を意識した展開が行われている。国民的作品と成り得た今も、貪欲にファン層拡大を狙い続ける『ガンダム』は、更なる広がりを見せそうだ。

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