3:自律神経のバランスが崩れやすくなり、体内時計が狂う

活動によって疲れた体を回復させる副交換神経と、正反対のはたらきをする交感神経の2つで成り立っているのが、自律神経です。この2つがバランスよくはたらくことで、健康と生命を維持しています。昼間の活動での疲労やダメージを夜の睡眠で休息させ修復し、元気な状態に戻すためにも副交感神経は重要な役割を果たしています。

ですが、夏はクーラーなどの冷房の効いた室内と、暑い屋外への出入りが増えるため、自律神経は1日に何度も体温や発汗の調節をする必要があります。つまり、夏は自律神経が使われすぎて過労状態になるため、バランスをくずしてしまう可能性があるのです。

それが原因で、体内時計が狂い、睡眠不足に陥ることも夏バテを引き起こす原因の1つとされています。

毎日の夏バテ対策で、夏を快適に乗り切る!

「なんだか今日は不調……」と感じた日だけ、対策をとっても意味がありません。日々の生活の積み重ねが、夏を快適に乗り切る体を作ってくれるのです。今日からすぐに習慣に加えることができる、夏バテ対策をいくつかご紹介しましょう。

1:1日1回、梅干しエキスをとる

管理栄養士の佐藤秀美氏は「梅干しには3つの効果が期待できます」と語っています。

まず“クエン酸”による、疲労の原因となる乳酸の生成を抑える効果です。カルシウムの吸収率UPや美肌効果もあるので、女性には見逃せません。次に、汗をかくことで減りがちなミネラルやナトリウムをきっちり補給してくれる効果もあります。最後は、梅干しのすっぱさによる食欲増進効果。

これら3つの効果を得るためにも、1日1回は梅干しエキスをとることを意識しましょう。オススメは、お手製の梅ダレを作り置きしておき、なんでも料理の仕上げにプラスしてしまうこと。麺類だけでなく、お魚やお肉、サラダのドレッシングとしても使えますよ。

作り方は、梅干し10粒の種を取り出し、果肉のみにします。そこに、ゴマ、大葉、みょうが、おろしショウガ、長ネギ、ごま油、鰹節を加えて混ぜるだけで完成です!

2:熱したごま油を食事にプラスする

体内のエネルギー不足を解消するお手軽な方法は、油を摂取すること。そこで、オススメが熱したごま油をプラスすることです。料理の仕上げに、少量のごま油を熱して上からかけるだけでOK。料理自体の風味もアップしてくれて、食欲増進にもつながります。